Ars cum natura ad salutem conspirat

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まもなく「生誕100年 写真家・濱谷浩」展が開幕します。


濱谷浩(はまや・ひろし)という写真家をご存じでしょうか。1999年に83歳で亡くなった濱谷は、1960年代から各国のグラフ誌に掲載されるなど、国際的に評価されていました。

生まれた場所が、下谷区車坂(上野)と聞くと、世田谷美術館ファンの方は「あれっ!」と思うかもしれません。そうです。昨年当館で展覧会を開催した桑原甲子雄と家が隣で、幼馴染だったのです。戦争を挟み、晩年まで深い信頼関係で結ばれた二人でしたが、その写真の世界はまったく違います。「生誕100年 写真家・濱谷浩」展では、この濱谷浩の活動の前半となる、1960年代までのモノクロームの作品をご紹介します。

さて、展覧会チラシは、メインとなる作品を濱谷の写真集『裏日本』から選び、2ヴァージョン作成しました。《苗代》と《稲刈り》です。当時のそれぞれの地域ではなにげない日常の光景のはずなのですが、対象に向けられた濱谷の視点に力強いストレートなメッセージを感じることができます。

ぜひ展覧会場でご覧ください。


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