Ars cum natura ad salutem conspirat

マヌエル・アルバレス・ブラボ《舞踊家たちの娘》1933年 ©Colette Urbajtel / Archivo Manuel Álvarez Bravo, S.C.

アルバレス・ブラボ写真展

―メキシコ、静かなる光と時

2016年7月2日~8月28日 1階展示室


開催概要

20世紀写真史に大きな足跡を残したメキシコの巨匠、マヌエル・アルバレス・ブラボ(1902-2002)。革命の動乱を経て、壁画運動や前衛芸術が盛り上がりを見せた1920年代末に頭角を現し、最晩年の1990年代末に至るまで、一貫して独自の静けさと詩情をたたえた写真を撮り続けました。本展は作家遺族が運営するアーカイヴより全面的な協力を得て、192点のモノクロプリントと多数の資料を、全4部・9章構成で年代順に展覧します。約70年におよぶアルバレス・ブラボの仕事の魅力を紹介する、国内最大規模の本格的な回顧展です。



基本情報

会期:2016年7月2日(土)~8月28日(日)
開館時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
休館日:毎週月曜日 
※ただし7月18日(月・祝)は開館、翌7月19日(火)は休館。
会場:世田谷美術館 1階展示室
観覧料:一般1000(800)円、65歳以上800(600)円、大高生800(600)円、中小生500(300)円 
※障害者の方は500(300)円。ただし小・中・高・大学生の障害者は無料、介助者(当該障害者1名につき1名)は無料。
※( )内は20名以上の団体料金。
●リピーター割引 会期中、本展有料チケットの半券をご提示いただくと、2回目以降は団体料金にてご覧いただけます。
●相互割引 本展チケットで、写真に関連した下記の美術館の展覧会の観覧料が割引になります。
■三菱一号館美術館(東京・丸の内)
「ジュリア・マーガレット・キャメロン展」
会期:7月2日(土)~9月19日(日)
一般:1600円→1500円、高校・大学生:1000円→900円、小・中学生:500円→400円
また、上記展覧会のチケットで、当館の「アルバレス・ブラボ写真展」も100円引きでご観覧いただけます。※MSSカード提示も割引適用となります。
どちらも、他の割引との併用はできません。1枚につき2名まで、1回限り有効。
主催:世田谷美術館(公益財団法人せたがや文化財団)、読売新聞社、美術館連絡協議会
後援:世田谷区、世田谷区教育委員会、在日メキシコ合衆国大使館
特別協力:マヌエル・アルバレス・ブラボ・アーカイヴ
企画協力:クレヴィス
助成:公益信託タカシマヤ文化基金
協賛:ライオン、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜、日本テレビ放送網、キヤノンマーケティングジャパン
プレスリリース
画像貸出申込書


関連企画

トーク
「アルバレス・ブラボと20世紀メキシコ写真の歩み」

2016年7月3日(日)13:00~15:00(開場12:30)

文学イベント
「メキシコの詩と短編小説をよむ」

2016年7月9日(土)14:00~15:30(開場13:30)

ミニレクチャー
「30分でよくわかる!アルバレス・ブラボ写真展のポイント」

2016年7月31日(日)・8月20日(土)
各日とも15:30~16:00(開場15:15)

美術と演劇のワークショップ「えんげきのえ」
2016年7月18日(月・祝)13:00~18:00

100円ワークショップ
会期中7月の毎土曜日、8月の毎金・土曜日 
13:00~15:00



その他

※掲載作品はすべてマヌエル・アルバレス・ブラボ・アーカイヴ蔵




展覧会構成

【第1部】 革命後のメキシコ――1920-30年代

第1章 モダニズムへ
アルバレス・ブラボが頭角を現したのは、革命の動乱を経たメキシコが新たな社会建設に向かう1920年代。身近な対象のフォルムを強調し、堂々たる記念碑のように撮るモダニズムの写真表現を試み、注目されました。みずみずしい初期作品を紹介します。

第2章 ざわめく街の一隅で
1930年代、アルバレス・ブラボはモダン都市に変貌しようとするメキシコシティをよく歩き、観察しました。パリを撮ったウジェーヌ・アジェの作品にも感銘を受けながら、若き写真家は街の一隅でふと出合った光景を写し取ってゆきます。温かみと同時に、少々の不穏さも同居する作品を紹介します。


《身をかがめた男たち》1934年 ©Colette Urbajtel / Archivo Manuel Álvarez Bravo, S.C.


【第2部】 写真家の眼――1930-40年代

第1章 見えるもの/見えないもの
アルバレス・ブラボは、撮影者には見えない世界を人々が見つめている、と感じさせる作品や、鑑賞者の想像力に働きかける題名をつけた作品をしばしば発表しています。見えるものと見えないもの、視覚と想像力の関係を問う、詩的な作品を紹介します。

第2章 生と死のあいだ
メキシコでは、生と死は対立するものではなく、円環をなしているという考え方があります。アルバレス・ブラボもこうした死生観がにじみ出るような作品を残しています。ひっそりとした佇まいのなかに、深い思索へと誘うような作品を紹介します。

第3章 時代の肖像
1930-40年代のメキシコは、ファシズム体制を逃れた亡命芸術家や知識人を数多く受け入れ、当時最も国際的な文化交流の場になっていました。ディエゴ・リベラ、フリーダ・カーロ、アンドレ・ブルトンやレフ・トロツキーなど、アルバレス・ブラボが撮った著名人の肖像写真を紹介します。また、アンリ・カルティエ=ブレッソンら他のアーティストからの書簡(複製)や、アルバレス・ブラボの作品が掲載された雑誌等の資料もあわせて展示し、時代の空気を伝えます。


《夢想》1931年 
©Colette Urbajtel / Archivo Manuel Álvarez Bravo, S.C.

《死者の日》1932-33年 ©Colette Urbajtel / Archivo Manuel Álvarez Bravo, S.C.

《フリーダ・カーロ》1937年頃 ©Colette Urbajtel / Archivo Manuel Álvarez Bravo, S.C.


【第3部】 原野へ/路上へ――1940-60年代

第1章 原野の歴史
1940年代のアルバレス・ブラボは、生活のために映画産業に入ってスチル写真を撮る一方、国内の遺跡や先住民集落の調査に同行し、記録写真の撮影もしています。尊厳に満ちた先住民系の人々の姿や、力強くも繊細な美しさを見せるメキシコの原野を撮った作品を紹介します。また、トゥルムやボナンパクなど、著名な遺跡の調査の記録写真自体も、スライドショーで公開します。

第2章 路上の小さなドラマ
若い頃から街を撮影していたアルバレス・ブラボですが、この時期には、路上を行き交う人々の様子を軽妙なユーモアとともに撮るようになります。映画のワンシーンのようにも見える、新しい展開の作品を紹介します。


《トゥルムのマヤ人の少年》1943年 ©Colette Urbajtel / Archivo Manuel Álvarez Bravo, S.C.

《世間は何と狭いことか》1942年 ©Colette Urbajtel / Archivo Manuel Álvarez Bravo, S.C.


【第4部】 静かなる光と時――1970-90年代

第1章 あまねく降る光
国際的な評価が高まるなか、アルバレス・ブラボは1970年代以降も新作の撮影を続けます。さまざまな質の光と、その移ろいがもたらす魅力的なかたちに眼をこらし、また荒々しくも豊かな自然や女性の身体に、循環のなかで持続する生命の力を見出します。いっそう精緻になり、時に神話的世界につながる作品を紹介します。

第2章 写真家の庭
メキシコシティ南部の静かな地区に佇むアルバレス・ブラボの自宅には、風通しの良い庭がありました。晩年は、そこが作家にとっての小宇宙になります。ごく小さな空間に干される日々の洗濯物、壁やガラスの窓と戯れる木々の影など、この上ない喜びをもって初々しく撮られた最晩年の作品を紹介します。


《リュウゼツランの上の窓》1974-76年 ©Colette Urbajtel / Archivo Manuel Álvarez Bravo, S.C.

シリーズ〈内なる庭〉より 1995-97年 ©Colette Urbajtel / Archivo Manuel Álvarez Bravo, S.C.


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