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これまでの企画展

終了

2009.12.12 - 02.28

内井昭蔵の思想と建築
自然の秩序を建築に

開催概要

世田谷美術館を設計した建築家の足跡をたどる

「健康とは〈生きているもの〉の価値基準である。人は病んだとき初めて健康の喜びや健康の価値を知るのであるが、このごろの建築をみていると、つくづく健康な建築の必要性を感じる。最近の建築はどこか病んでいるようだ。人間と建築とを同一に考えることはできないが、健康という価値基準を建築にあてはめることはできる と思う」。これは、内井昭蔵が著した「健康な建築」の冒頭です。彼の建築家としての思想を端的に示し、その造形が生成されていく根源にふれる言葉です。
明治時代に正教会の建築を手がけた祖父・河村伊蔵、そして建築家・内井進を父にもつ内井昭蔵は、建築家として1967年に独立し、2002年に急逝するまでの35年間、多くの作品を手がけつつ、京都大学などで後進の指導にもあたり、日本の建築界に多大な貢献を果たしました。初期の代表作≪桜台コートビレジ≫(1970)をはじめ、≪身延山久遠寺宝蔵≫(1976)、≪世田谷美術館≫(1985)、≪国際日本文化センター≫(1991)、≪御所≫(1993)、≪大分市美術館≫(1998)などの優れた設計は国内外から高い評価を得ました。
内井昭蔵は建築に合理性を求めるだけでなく、 自然の秩序を意識し、そこから生じてくる装飾を丹念に建築にとりこみました。建築が人間にとって親しみやすい存在であることを思い、人間と建築が馴染みあう空間を築くことを、心から大切にした建築家であったといえましょう。
本展では「内井昭蔵の思想と建築」をキーワードとし、その歩みを設計図面、写真、模型、映像などを通じて回顧します。

基本情報

会期:
2009年12月12日(土)~2010年2月28日(日)
休館日:
毎週月曜日(1月11日は開館、12日は休館) 年末年始(12月28日-1月4日)
開館時間:
午前10時-午後6時(入場は閉館の30分前まで)
会場:
世田谷美術館 1階企画展示室
主催:
㈶せたがや文化財団・世田谷美術館
後援:
世田谷区、世田谷区教育委員会、㈳建築業協会、㈳日本建築家協会、㈳日本建築学会、㈳日本建築士会連合会、㈳日本建築士事務所協会連合会、㈳日本建築美術工芸協会
特別協力:
㈱内井建築設計事務所
協賛:
アネックス株式会社、株式会社O.D.A、株式会社カントー、株式会社リレーション
助成:
㈶地域創造、㈶花王芸術・科学財団、㈶材料科学技術振興財団

観覧料

一般1,000(800)円、大高生/65歳以上800(640)円、中小生500(400)円 
( )内は20名以上の団体料金
障害者割引あり

開催概要

世田谷美術館を設計した建築家の足跡をたどる

「健康とは〈生きているもの〉の価値基準である。人は病んだとき初めて健康の喜びや健康の価値を知るのであるが、このごろの建築をみていると、つくづく健康な建築の必要性を感じる。最近の建築はどこか病んでいるようだ。人間と建築とを同一に考えることはできないが、健康という価値基準を建築にあてはめることはできる と思う」。これは、内井昭蔵が著した「健康な建築」の冒頭です。彼の建築家としての思想を端的に示し、その造形が生成されていく根源にふれる言葉です。
明治時代に正教会の建築を手がけた祖父・河村伊蔵、そして建築家・内井進を父にもつ内井昭蔵は、建築家として1967年に独立し、2002年に急逝するまでの35年間、多くの作品を手がけつつ、京都大学などで後進の指導にもあたり、日本の建築界に多大な貢献を果たしました。初期の代表作≪桜台コートビレジ≫(1970)をはじめ、≪身延山久遠寺宝蔵≫(1976)、≪世田谷美術館≫(1985)、≪国際日本文化センター≫(1991)、≪御所≫(1993)、≪大分市美術館≫(1998)などの優れた設計は国内外から高い評価を得ました。
内井昭蔵は建築に合理性を求めるだけでなく、 自然の秩序を意識し、そこから生じてくる装飾を丹念に建築にとりこみました。建築が人間にとって親しみやすい存在であることを思い、人間と建築が馴染みあう空間を築くことを、心から大切にした建築家であったといえましょう。
本展では「内井昭蔵の思想と建築」をキーワードとし、その歩みを設計図面、写真、模型、映像などを通じて回顧します。

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