古くから、スウェーデンの農村には、それぞれの風土を織りこんだ地方色豊かな織物の技術が息づいていました。19世紀の後半に設立されたハンドアルベーデッツ・ヴェンネル(テキスタイル・アート有交協会)は、こうしたスウェーデン各地の織物の技術を受け継ぎ、その再生発展に大きな役割を果たしました。とりわけ、1950年代に入って、芸術性を強く志向するようになり、それは、原画作家と織手の共同作業になるひとつの芸術作品として、高い評価を得るようになりました。本展は、約50点に及ぶタペストリーの大作によって、ハンドアルベーテッツ・ヴェンネルの歴史と現在を広くご紹介しようとするものであります。