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刊行物

『オルセー美術館展 パリのアール・ヌーヴォー ―19世紀末の華麗な技と工芸―』

[カタログ/2009年発行]

-開催概要から-

華麗なパリのライフ・スタイルをオルセーの名品によって紹介

「アール・ヌーヴォー」は19世紀末から20世紀初頭にかけて、ヨーロッパを中心に一世を風靡した装飾様式です。近代的な大量生産方式が主流となっていく時代に、生活の美を見つめなおし、装飾や工芸を芸術の域まで高めました。主に、建築や工芸にあらわれ、流れるような曲線が織りなす優美なデザインは、今でも多くの人々を魅了してやみません。
アール・ヌーヴォーが花開いた1900年に、パリ万国博覧会の開催に合わせて完成したオルセー駅。この駅舎を改築し、19世紀美術の殿堂として今日公開されているのがオルセー美術館です。本展は、同館の誇るアール・ヌーヴォー・コレクションから、エミール・ガレ、ルネ・ラリック、エクトル・ギマールなど巨匠たちの名品を中心に、選りすぐりの約150点をまとめて紹介する、国内初の展覧会となります。本展では、お客様をお迎えするサロンに始まり、ダイニング・ルーム、書斎、貴婦人の部屋とつづく各コーナーに、当時ヨーロッパの最高水準に達していたというパリの工芸技術によって制作された、豪奢な工芸、家具、装飾品などが展示されます。お客様には、あたかもパリの豪華な邸宅に招かれたかのような体験をしていただくとともに、印象派絵画だけにとどまらない、オルセー・コレクションの奥深さとその新たな魅力をご堪能いただけることでしょう。

目次

「アール・ヌーヴォー期におけるパリの高級産業」フィリップ・ティエボー



カタログ

1 サロン

2 ダイニング・ルーム

3 書斎

4 エクトル・ギマール

5 貴婦人の部屋

6 サラ・ベルナール

7 パリの高級産業

I 七宝

II 陶芸

III 金工

参考出品―室内を飾る絵画



Essai アール・ヌーヴォーの館「ヴィラ・ドモワゼル」

「住まわれる装飾空間―邸宅におけるアール・ヌーヴォーとその意味」遠藤望

「「画家たち」とアール・ヌーヴォー―ビングの「アール・ヌーヴォー」の室内装飾を中心に」福満葉子

「ジャポニスムからアール・ヌーヴォーへ」宮本真希子

アール・ヌーヴォー関連年表

技法解説

主要参考文献

作品リスト

作家・制作会社一覧



奥付

編集:世田谷美術館、長崎県美術館、広島県立美術館、読売新聞東京本社

学術協力・翻訳監修:三浦篤(東京大学教授)

執筆:フィリップ・ティエボー、イヴ・バデッツ、マリー=マドレーヌ・マセ(パリ・オランジュリー美術館学芸員)、遠藤望、福満葉子、宮本真希子、朝倉三枝

翻訳:朝倉三枝、小川カミーユ、小泉順也、近藤學、中島恵、安永麻理絵、米田尚輝

校閲:岩田高明

デザイン・制作:美術出版社(河野素子、川添英昭)

印刷:大日本印刷

発行:株式会社読売新聞東京本社

©読売新聞社 2009年

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