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本編映像は動画配信サイト「Vimeo」でご視聴いただけます←終了しました配信期間/Streaming period2021年12月1日~2022年3月31日/2022年6月1日~6月20日 有料配信(約45分)2021.12.1-2022.3.31/2022.6.1-6.20 On-demand streaming (45 min.)視聴料/Rent1000円(購入時より72時間何度でも視聴可能)※有料配信につき、アカウント登録が必要です。動画購入時に登録できます。1000 yen / 72-hours streaming period (create or log in to your Vimeo account for payment).【CM】映像作品「夢の解剖――猩々乱」(1分58秒)→【CM】映像作品「夢の解剖――猩々乱」をYoutubeで見る【予告編】映像作品「夢の解剖――猩々乱」(1分33秒) Anatomy of the Dream: Shojo-Midare―A Film|Teaser (1:33)→【予告編】映像作品「夢の解剖――猩々乱」をYoutubeで見る能の時空と、イタリア人演出家のまなざしが、美術館で出会った――舞台は東京・世田谷美術館。エントランス・ホールを実験的な表現の場とするパフォーマンスシリーズを長年展開する同館で、2021年10月、異色の国際コラボレーションが実現しました。日本文化に造詣の深いイタリア人振付家・演出家ルカ・ヴェジェッティが、彼のよき理解者である長山桂三、観世銕之丞、大倉源次郎など第一級の能楽師たちと組み、能の演目「猩々乱(しょうじょうみだれ)」を上演。光と影による最小限で精緻な演出により、壮麗な空間は異次元の世界へと開かれ、能の強靭な創造性が新たなかたちで立ち現れたのです。本作は、その稀有なパフォーマンスを映像によるもうひとつの作品として製作したものです。かねてより映像に深い関心を寄せていたヴェジェッティが、清澄かつ詩的な映像で国内外から注目される杉田協士や飯岡幸子らとともに、濃密な夢の世界へと静かに分け入ります。演目:「猩々乱」猩々とは水中に棲む酒好きの妖精。満天の星のもと、ほろ酔いで波や風と戯れ、無邪気に舞い遊びます。シテの優れた身体能力と技術を要する異色の演目です。チラシPDFプレスリリース「ルカ・ヴェジェッティさんにきく 世田谷美術館でのパフォーマンス「夢の解剖――猩々乱」をめぐるインタビュー(28分52秒)Interview with Luca Veggetti – On the performance Anatomy of the Dream: Shojo-midare at the Setagaya Art Museum (28:52)→世田美チャンネルをYoutubeで見るAnatomy of the Dream: Shojo-Midare—A FilmThe gaze of an Italian director met the space-time of NohThe scene of this encounter was the Setagaya Art Museum in Tokyo. In October 2021, in the entrance hall of the museum, a space that has hosted over the years a series of performative events searching for new paths in expressive languages, a rare international collaboration took place. Luca Veggetti, an Italian choreographer and director with a deep knowledge of Japanese culture, staged one of the most important works from the repertoire of Noh: Shojo- Midare, with Nagayama Keizo, Kanze Tetsunojo and Okura Genjiro who, while standing at the very top of this theatrical tradition, supported the director’s vision with great understanding for his endeavors. Veggetti’s essential staging, based on a precise use of light and shadow, reshaped the performance of the orginal Noh while keeping intact the splendid beauty of its form. By amplifying a creative potential built upon many centuries of tradition, the staging aimed at opening the door to another dimension. Here is the film of this rare event. In no way it is the simple documentation of it, rather, its filmic expression and as such an artwork in its own right. Together with Sugita Kyoshi and Iioka Yukiko, the director and the cinematographer who have attracted national and international attention with their clear and poetic style, Veggetti, an artist with a profound interest in the art of film, leads us inside an intense dream.「夢の解剖――猩々乱」原案・演出:ルカ・ヴェジェッティ演目:能「猩々乱」出演:長山桂三(シテ) 森常好(ワキ) 藤田貴寛(笛) 大倉源次郎(小鼓) 大倉慶乃助(大鼓) 林雄一郎(太鼓) 観世銕之丞(地謡) 鵜澤光(後見)上演日:2021年10月5日・6日 会場:世田谷美術館エントランス・ホール照明美術デザイン吉田萠 照明富山貴之舞台進行佐藤深雪舞台進行補助河内崇記録写真今井智己企画制作塚田美紀(世田谷美術館)制作補助吉田絵美 鈴木照葉(世田谷美術館)制作協力NPO法人アートネットワーク・ジャパン協力公益社団法人銕仙会後援イタリア文化会館主催世田谷美術館(公益財団法人せたがや文化財団)[映像]総合監修ルカ・ヴェジェッティプロデューサー杉田協士ディレクター大川景子撮影飯岡幸子 壷井濯 柗下仁美 録音川上拓也編集大川景子グレーディング田巻源太フライヤーデザイン武田厚志(SOUVENIR DESIGN INC.)企画製作世田谷美術館※本事業は文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業です。※トランス/エントランス特別篇「夢の解剖――猩々乱」についてはこちらAnatomy of the Dream: Shojo-MidareConcept and direction: Luca VeggettiCastShite: Nagayama KeizoWaki: Mori Tsuneyoshi Fue: Fujita Takahiro Kotsuzumi: Okura GenjiroOtsuzumi: Okura KeinosukeTaiko: Hayashi YuichiroJiutai: Kanze Tetsunojo Koken: Uzawa HikaruLighting object design: Yoshida MoeLighting: Tomiyama TakayukiStagehand/Performer: Sato MiyukiStagehand: Kawachi TakashiPhotography: Imai TomokiSpecial thanks to: Oda SeijiCurated and produced by: Tsukada Miki (Setagaya Art Museum)Production assistants: Yoshida Emi Suzuki, Teriha (Setagaya Art Museum)Production cooperation: NPO Arts Network JapanIn collaboration with: TessenkaiUnder the patronage of: Italian Cultural InstituteOrganized by: Setagaya Art Museum (Setagaya Arts Foundation)Anatomy of the Dream: Shojo-Midare-A FilmGeneral Supervision: Luca VeggettiProducer: Sugita KyoshiDirector: Okawa KeikoCinematographers: Iioka Yukiko, Tsuboi Taku, Matsushita HitomiRecording: Kawakami TakuyaEditing: Okawa KeikoGrading: Tamaki GentaFlyer design: Takeda Atsushi (Souvenir Design Inc.)Produced by: Setagaya Art Museum ©2021
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イタリアの舞台芸術や美術の伝統に根ざした美意識をもちながら、日本の能に深く関心を寄せ、すぐれた能楽師たちからも学んできた演出家・振付家のルカ・ヴェジェッティ。そんな彼の眼には、能のなかに日本文化独自の「内的な光」が見える、と言います。サブタイトルにあるのは、16世紀イタリアで書かれた演出指南書のタイトル。そこにちりばめられた魅力的なキーワードを手がかりに、トークではヴェジェッティと、彼が演出した世田谷美術館での「夢の解剖――猩々乱」に出演した人間国宝の小鼓方・大倉源次郎が登壇。公演の感想を交えつつ、演劇的空間と「光」をめぐって、イタリアと日本のふたりの芸術家が語りあいます。逐次通訳付きです。※新型コロナウィルス感染症拡大により、公演中止・延期の可能性があります。
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本公演は映像作品になっております映像作品は動画配信サイト「Vimeo」で、2022年3月31日までご視聴いただけます動画配信サイト「Vimeo」はこちら ※Vimeoアカウント登録の方法はこちらOn-demand streaming on Vimeo配信期間/Streaming period2021年12月1日~2022年3月31日 有料配信(約45分)2021.12.1-2022.3.31 On-demand streaming (45 min.)視聴料/Rent1000円(購入時より72時間何度でも視聴可能)※有料配信につき、アカウント登録が必要です。動画購入時に登録できます。1000 yen / 72-hours streaming period (create or log in to your Vimeo account for payment).空間を活かした実験的なパフォーマンスシリーズ、「トランス/エントランス」当館のエントランスを活かし、アーティストの実験的な表現の場とする「トランス/エントランス」は、2005年以来16回にわたって開催してきたパフォーマンスシリーズです。回を重ねて、近年は「美術館の空間と身体の対話」というテーマが重要性を増し、それに対するアーティストの応答も多様なかたちでなされてきました。能の時空と、イタリア人演出家のまなざしが出逢う第17回は特別篇として、異色の国際コラボレーションに挑戦。コロナ禍により、約1年間延期しての開催となる本企画では、ニューヨークを拠点に国際的に活躍し、日本文化に造詣の深いイタリア人振付家・演出家のルカ・ヴェジェッティが、能の演目「猩々乱(しょうじょうみだれ)」を美術館に招き入れます。ヴェジェッティは2018年、「ブルーノ・ムナーリ」展のために当館で新作パフォーマンスを創造しており、エントランス空間のつくりや音の響きについては熟知しています。今回は能の演出をとおして、この場所に一種の「解剖」を施し、ふだんは隠されて見えない輝かしさを、じっくりと探ることになります。異色のコラボレーションのための、最良のアーティストたち主な出演者として、ヴェジェッティの良き理解者であり、積極的に能楽の活動を繰り広げる観世流シテ方の長山桂三が舞い、地謡には芸術としての能楽の声を身体全体から発する観世銕之丞を迎えます。囃子方には、これまで約25か国での能公演に参加してきた大倉流小鼓方の大倉源次郎(人間国宝)を筆頭に精鋭が参加。異色の国際的な試みを成功させるべく、現在考え得る最良のアーティストたちが集う「夢の解剖――猩々乱」では、ヴェジェッティの演出が、エントランスに対する一種の「解剖」となり、ふだんは隠されて見えない輝かしさがあらわれます。そして能の強靭な創造性が、美術館の空間をすみずみまで満たすことでしょう。後日、関連トークのほか、2021年12月頃に有料動画配信も予定しております。ルカ・ヴェジェッティによる演出のためのノートはこちらプレスリリースはこちら(9月14日更新)※本事業は文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業です。※新型コロナウィルス感染症拡大により、公演中止・延期の可能性があります。
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「トランス/エントランス」は2005年にスタートした、世田谷美術館のエントランス・ホールで展開する実験的なパフォーマンスシリーズです。アール(曲線)を描く吹き抜けの天井や、大理石の大階段などからなる独特な空間と対話し、また美術館という場の意味や歴史にもインスピレーションを求めながら、アーティストたちが冒険心あふれる作品を生み出しています。第16回は、ダンスの多かった本シリーズとしては異色の「朗読劇」です。宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を引用しながら書かれた古川日出男の脚本、そこに小島ケイタニーラブの音楽と歌、管啓次郎の詩、柴田元幸の英訳テキストが加わり、また2011年12月以来7年にわたって、東北をはじめ全国20箇所で上演され、作品はしなやかに変容を続けてきました。私たちひとりひとりの身体に埋め込まれた記憶、その忘却と再生、死者たちとの対話に誘う『銀河鉄道の夜』。4年ぶりの東京、晩夏の公園、その一隅にある世田谷美術館から、新たに発車します。チラシPDF[出演者メッセージ]あなたが宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を知っていようが知っていまいが、原作の『銀河鉄道の夜』を読んでいようが読んでいまいが、それは、どうでもいいのです。なぜならば、この朗読劇は、宮沢賢治のそれを「生まれ変わらせて」「そこに出現させる」ものだから。2011年12月に出発して、全国のほんとうに各地を回ってきた朗読劇だから、まるで空間を移動しつづけたように思えるけれども、それだけではないのです。2011年12月に出発して、時には息もたえだえになりながら走りつづけて、もう2018年9月になるのですから、時間も移動してきたのです。むしろ七年間という時間を(空間ともども!)貯めてきたのです。宮沢賢治の描いた「銀河鉄道」には、その沿線にプリオシン海岸なるものがあって、その波打ち際に、レールを敷ければと願っています。鉄道線路を、その渚に、夜の美術館のために。銀河鉄道の夜の、美術館のために。〈入口〉に。――古川日出男
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「トランス/エントランス」は、2005年にスタートした実験的なパフォーマンス・シリーズです。アール(曲線)を描く吹き抜けの天井、2階にいざなう大理石の大階段など、複雑で有機的な姿をみせる当館のエントランス空間と対話し、また「美術館」という場の意味や歴史からインスピレーションを得ながら、アーティストたちが冒険心あふれる作品を生み出しています。今回はダンサー・振付家の鈴木ユキオが「見えないもの」をテーマに新作を発表します。チラシPDF
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「トランス/エントランス」は、世田谷美術館のエントランス・ホールで展開する実験的なパフォーマンス・シリーズです。アール(曲線)を描く吹き抜けの天井、2階にいざなう大理石の大階段など、当館でもとりわけ複雑で有機的な姿をみせる空間とアーティストが対話することで、毎回冒険心あふれる作品が生まれています。今回登場するのは、繊細な動きから凛とした存在感を放つダンサー、福留麻里。世田谷美術館に足しげく通い、館内や外の公園を歩き、思考しながら新作をつくりあげます。公園の隅にある、埋蔵品が眠っていた祭礼用の大きな盛り土=「砧大塚」。あるいは館内の図書館にある、アフリカ美術の展覧会カタログ。遠くから、時間をかけてやってくるモノたちを出発点に、福留は想像力を羽ばたかせます。「眠る」「起こす」「起こされる」=眠りと覚醒という豊かな比喩のもと、空間とモノにひっそりと出会う身体のさまざまなありようが、みずみずしいダンス作品になります。 [アーティストコメント] ある日の公園で子供たちは駆け回る若者は太鼓の練習をする大人は木陰で昼寝する老人は座って何かを眺めている長い長い時間眠っている大昔の祭礼のあと、道具たち大きな土の盛り上がりその土が呼吸する横を歩くこの場所での焚き火は禁止されている[プロフィール] 福留麻里 ふくとめ・まり(ダンサー)1979年東京都生まれ。2001年より、新鋪美佳と共に身長155cmダンスデュオほうほう堂として活動。独自のダンスの更新を試みる。ほうほう堂の活動と並行して、ひとりで踊るほか、ダンサーとして様々な振付家の作品に出演。2014年、ソロ作品『川に教わる』を上演。2015年、大崎清夏(詩人)、木下美紗都(音楽家)、石塚周太(音楽家)と共に、詩×音楽×ダンスによる作品『海に帆をしまう』を制作。日常的な仕草やくり返せる動き、物の感触や佇まい、作為と無作為の間を行き来するようなスピード感など、身近なことや単純なことに動きのはじまりを見つけて踊っている。
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「トランス/エントランス」は、世田谷美術館のエントランス・ホールで展開する実験的なパフォーマンス・シリーズです。アール(曲線)を描く吹き抜けの天井、2階にいざなう大理石の大階段など、当館でもとりわけ複雑で有機的な姿をみせる空間とアーティストが対話することで、毎回冒険心あふれる作品が生まれています。今回登場するのは、国内外で活躍する気鋭の演出家、多田淳之介。空間や俳優、また観客も巧みに操って独特な「場」としての演劇を生み出しています。10年目を迎える本シリーズでの作品制作にあたり、多田は「エントランス」の語義に立ち返りながら、「出会い」をキーワードに選びました。誰もが人生で経験する「出会い」を、いま、多田はどのように読み解き、私たちをどう巻き込むのか? 新作『ENTRANCE』に、ご期待ください。※1/8、1/9とも満席となりました。 ※各日とも19:30~当日券を若干枚販売いたします。多田淳之介の構想・抱負が読める先行チラシ本チラシ[アーティストコメント] 作品について考えるにあたり、まずは「出会い」というモチーフから始めることにした。出演者は、女性のダンサーと男性の俳優の二人にお願いすることにした。ダンス×演劇のようなことではなく、ダンスの特性と演劇の特性を作品の中に配置していきたいと思っている。いわゆるエントランスという場所は、美術館のエントランス、ホテルのエントランスなど、その先に約束されているものが明らかで、エントランスだけがあるということもないだろうし、どこに続くかわからないエントランスを誰が通るだろうか。ただ、上演はどこに続くかわからないことに醍醐味があり、最初から結末のわかっているドラマは魅力がない(もちろん繰り返し楽しむこともできるが)。一見相反するようだが、「快眠できるホテル」や、「感動する美術館」のエントランスというものも存在しないし、未来のことは誰にもわからない。エントランスには、ある未来への想像=約束と、出会い=予期せぬことへの期待が同時に存在している。この作品は「想像=約束」と「出会い=予期せぬこと」のデュオであり、それは「演劇」と「ダンス」かもしれないし、「男性」と「女性」、「作品」と「観客」のことかもしれない、と今は考えている。
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「トランス/エントランス」は、世田谷美術館のエントランスで展開する、若手アーティストの実験的パフォーマンス・シリーズです。複雑で有機的な姿をみせる建築空間とアーティストが対話することで、毎回冒険心あふれるパフォーマンス作品が生まれています。第12回に登場するのは、国内外でさまざまな老若男女とともに作曲を続けるしなやかな音楽家、野村誠の「復興ダンゴ」。2011年3月の東日本大震災をきっかけに、彼が長年活動を続ける老人ホーム「さくら苑」から生まれ出た、音楽・映像・写真・ダンスがおりなす切なく美しいパフォーマンスです。戦後復興を語る、映像と写真のなかのお年寄りと、野村のピアノ、砂連尾理のダンスが共演。2012年初演の話題作の、待望の再演です。空間との対話を経てさらに魅惑的に変貌する「復興ダンゴ」に、ご期待ください。アーティストコメント:どうやって生きていけばいいのか?震災や原発事故のショックで、出口を見出せず暗中模索する中、お年寄りの知恵を借りようと思った。戦後の復興について懐かしそうに話す老人達のゆったりした声、微かな動きに、ぼくは勇気をもらった。些細な仕草、ちょっとした抑揚の中に、形容し難い安心感や力強さがあった。そうした味わいを映像・写真で預かり、そこから詩、旋律、舞踊が生まれた。日々の生活で忘れてしまいそうなお年寄りの微かな身体の声をエントランス空間に響かせる。映像とダンスと写真が空間と呼応する瞬間を噛みしめ、ピアノを弾こうと思う。(野村誠)
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「トランス/エントランス」は、世田谷美術館のエントランスで展開する、若手アーティストの実験的パフォーマンス・シリーズです。今回登場するのは、強くしなやかな佇まいが魅力の若手ダンサー、岩渕貞太。大理石と木材をふんだんに用いた世田谷美術館のエントランスで、彼は「錆び」という意外な言葉を掴みとりました。目には見えない何ものかが密かに、確かに場を変えてゆく―その時間の重みを引き受け、美術館にあらたな磁場を生み出します。どうぞご期待下さい。
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繊細な感覚と場所との対話から独特の“間”をもつダンスをつくる「ほうほう堂」が、当館のエントランスでわくわくする一夜を演出します。※2回上演、入れ替え制です。
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当館のエントランス空間を活かした若手パフォーマーの実験的公演シリーズ。第9回となる今回は、身体と空間の関係を考察し続け、新境地を切り拓きつつあるダンサー・振付家の神村恵が、自身のカンパニーを率いて登場します。気鋭のダンサーたちや、注目の美術作家とともに、「 暗示的な何かを作るのは、わりと簡単なことだろうか」という神村の謎めいた問いから生み出される作品「385日」。桜が咲き始める春の夜の公演に、どうぞご期待下さい。
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当館のエントランス空間を実験的なパフォーマンスの場にするシリーズ。今回は、障がいのある人・ない人の境界線をクリエイティブに越える、注目の試みです。大谷燠を統括に砂連尾理(ダンス)・スカンク(音楽)・川井ミカコ(美術)の3人のアーティストがナビゲーターとなり、障がいのある人とともに3年前からプロジェクトを開始、現在も進化しつつある鮮烈な作品を、お見逃しなく!
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当館のエントランス空間を、若手アーティストの実験場にする注目のパフォーマンス・シリーズ「トランス/エントランス」。今回は、京都を拠点に活躍中の舞踊家・振付家、ボヴェ太郎が登場です。
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閉館後のエントランス空間が、若手アーティストのパフォーマンスの舞台に…今回はフランクフルトで活躍するダンサー、島地保武が登場します!
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当館エントランス空間を、若手アーティストの実験場にする注目のパフォーマンス・シリーズ。しなやかなダンサーの身体に、ピアノとチェロの音がゆっくりと絡みついてゆく…深まりゆく秋、夜の森をさまようような、不思議なひとときをお楽しみ下さい。
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当館エントランス空間を、若手アーティストの実験的パフォーマンスの場にするシリーズ第4弾。世にも不思議な「倍音唱法」を自在にあやつる2人が時空を歪ませ、お客を宇宙に連れて行く?!ヴォイス&パーカッションのめくるめく一夜!
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世田谷美術館のエントランス空間を、若手アーティストの実験的な作品発表の場にする「トランス/エントランス」。第3回は、注目の作曲家、生形三郎(うぶかたさぶろう)が登場します。“電子音響音楽”になじみのない耳にも、不思議に懐かしく、美しい音をつくる生形。夢うつつの幼い日々、誰もが体験したあの不安と魅惑の時間への旅が展開します。
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世田谷美術館のエントランス空間を、実験的パフォーマンスの場にする「トランス/エントランス」第2弾。気鋭のアーティスト3人がスリリングなアイディアを持ち寄り、一般人も巻き込んで演劇を仕立ててゆきます。あなたはワークショップから参加するか、本番を楽しみにするか?ご期待ください!
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美術館のエントランス・ホールを舞台に、若手パフォーマーが新作を発表します。どんな時空が出現するのか…。一夜限りのパフォーマンス、どうぞご期待下さい!
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世田美チャンネルvol.24は、「ルカ・ヴェジェッティさんにきく 世田谷美術館でのパフォーマンス「夢の解剖――猩々乱」をめぐるインタビュー」をお送りします。夜の美術館を能舞台に変貌させたプロジェクトについてのお話です。ルカさんはイタリア出身で、日本文化に造詣の深い演出家・振付家。2021年10月、当館のエントランス・ホールで能「猩々乱(しょうじょうみだれ)」を演出しました。第一級の能楽師たちが出演してつくりあげた美しい異次元空間に、大きな驚きと感動の声が寄せられた本作を、映像作品「夢の解剖――猩々乱」として有料配信します(2021年12月1日~2022年3月31日)。インタビューは、リハーサル真っただ中の2021年9月24日に実施。コロナ禍に翻弄されながらも3年越しで準備してきたプロジェクトのキーワードは、「見えないものを見る想像力」。公演本番の鮮やかな記録写真を組み込み、さらにルカさんの他の作品の写真も多数お楽しみいただけます。ルカさんのインタビュー動画の公開は、国内外で初めてのことです。能は見たことがない、当館にいらしたことがないという方も、演出家の静かで情熱的な語り口や魅力的な写真に、思わず引き込まれてしまうのでは? 映像配信の前に、あるいは観たあとの余韻を味わいながら、ぜひ本インタビューをご視聴ください。世田美チャンネル vol.24「ルカ・ヴェジェッティさんにきく 世田谷美術館でのパフォーマンス「夢の解剖――猩々乱」をめぐるインタビュー」(約29分)→世田美チャンネルをYoutubeで見るデジタルコンテンツ「世田美チャンネル」にもどる→こちら
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2021年10月5日と6日、当館ではイタリア出身の演出家・振付家ルカ・ヴェジェッティさんの原案・演出により、パフォーマンス「夢の解剖――猩々乱」を上演しました。エントランス・ホールの空間を活かすシリーズ「トランス/エントランス」の特別篇と銘打ち、名だたる能楽師のみなさんにご出演いただいて、まさに特別な2日間が実現しました。現在は、映像作品としての「夢の解剖――猩々乱」の製作が進行中。12月1日より有料配信予定です。当ブログにて、シテの長山桂三さんによる白熱の稽古の様子はすでにお伝えしましたが、ここでは、本企画を担当した塚田美紀学芸員がルカさんに行ったインタビュー(近日デジタルコンテンツ《世田美チャンネル》で公開予定)のハイライト部分をご紹介します。テキストは公演当日のパンフレットにも掲載しましたが、今回は当日の様子など、さまざまな記録写真も交えてお届けします。美術館の空間に、能を置く塚田美紀(以下TM): ルカさんは2017年、横浜能楽堂とニューヨークのジャパンソサエティーとの共同制作作品「左右左」を手がけました。能、舞踏、コンテンポラリーダンスのアーティストと協働し、能舞台の制約を活かした素晴らしい作品でしたが、今回は全く異なる環境の世田谷美術館のエントランスに、能を持ってくる試みですね。世田谷美術館エントランス・ホールルカ・ヴェジェッティ(以下LV): 能をごく自然なかたちで見せつつ、その舞台、いわば「うつわ」となるエントランスがどれだけ能の可能性を高めるか、ということに挑むつもりです。能の世界の人間でもなければ、日本人でもない私にとっては、大きすぎるほどの挑戦です。にもかかわらず、私は幸運にも最良の能楽師の方々と出会い、他ならぬ彼らに背中を押してもらった。だから挑戦できるのです。また、私の舞台芸術観がそもそも能から大きな影響を受け続けていますから、この素晴らしい演劇の形式を壊すつもりは毛頭ありません。この空間に能を置いたとき、どうすればより興味深く見えるか、また空間自体もよりおもしろく見せるにはどうしたらいいか。ただそういうことなのです。TM: 今回のプロジェクトを始めるにあたり、まず大倉源次郎先生や長山桂三先生に、どのような演目が良いかを相談しましたね。いくつかいただいた候補から「猩々乱」を選ばれたのはなぜですか。LV: まず、いただいた候補のなかで、完全なかたちで上演できるのは「猩々乱」だった、ということ。長い演目ですと部分的に切り取ることになりますが、それは避けたかった。また、「猩々乱」は構造がシンプルで、舞の部分が全体の3分の2を占めています。詞章や話の筋の展開よりも、演者の身体、パフォーマンスそのものがエッセンスであるような演目が、この場所で能を体験するには向いていると思ったのです。「夢の解剖――猩々乱」 撮影:今井智己 また、劇場と美術館という空間の違いについても考えていました。劇場は、濃密な時間が圧縮され詰め込まれている空間だという了解がありますが、美術館はもっと自由ですね。開館中なら何時に行ってもよく、どの作品にどれくらい時間をかけて見るかも自分の勝手です。そのように本質的に自由度の高い空間でパフォーマンスを、まして能を見せることがどれほど難しいか。これら全てを考慮して「猩々乱」を選びましたが、間違っていなかったと思います。見えないものへの想像力TM: ルカさんが当館で作品をつくってくださるのはこれが2回目です。前回は、ダンサーと観客が展示室から廊下を通り抜け、このエントランスに出てくる、というパフォーマンスでした(「風が吹くかぎりずっと――ブルーノ・ムナーリのために」、2018年)。今回、空間に関して新たな発見はありますか。「風が吹くかぎりずっと――ブルーノ・ムナーリのために…「風が吹くかぎりずっと――ブルーノ・ムナーリのために…LV: 前回は、動くオブジェとしてのダンサーとともに観客も移動していたので、すべては絶え間ない流れのなかにありました。今回、観客はずっと座っており、視線は演者に集中するでしょうが、それでも空間がひとつの生命体のようになるだろうと思っています。 このエントランスの空間にはさまざまに異なる奥行きがあり、縦横に伸びる線や特定の高さがあって、ある決まった比率でできています。光を用いることで、そうしたものがどのように変化して見えるか。建築のディテールに着目するようになって、発見は多いです。「夢の解剖――猩々乱」 撮影:今井智己 ところで、前回の企画が終わって世田谷美術館の平面図を改めて見たとき、何かと能のことを考えている人間として、気づいたことがありました。建築家は、この美術館に能の空間を忍び込ませている、と。1階展示室に続く廊下と、このエントランス(※階段踊り場などの床面積も含む)の比率は、能楽堂における橋がかりと舞台の比率と同じです。世田谷美術館のエントランス・ホールから1階展示室に続…TM: そうでしたか。あの廊下は橋がかりをイメージして設計された、ということはお伝えした記憶がありますが、廊下とエントランスの比率については初耳です。LV: ここのエントランスは床などに曲線が多用されているので、確かに気づきにくいとは思います。しかし比率で見ると確かにそうなのです。それが今回のプロジェクトの出発点になりました。この美術館は能舞台なのだ、ではどう使えるだろうか、と。さて、能楽堂ですと、客席から橋掛かりと舞台が見えますが、このエントランスからは廊下が見えない。そしてこの「見えない」という問題こそが、他のすべてにつながるテーマになったのです。そこにあるのに見えない空間を、どうすれば示唆できるのか。もっと向こうには何がある? と人が想像できるようにするにはどうしたらいいのか。「夢の解剖――猩々乱」より 撮影:今井智己見えない、けれども感じることはできる、そのような状態をめざすべく、今回の光の使い方を考えました。見えない、ということですと、演者の入退場も、見えない空間と結びついています。彼らがどこから来てどこに帰ってゆくのか、私たちには見えないのですから。想像力をどう開いていくのか。この作品に限らず、舞台芸術全般において重要なテーマだと思っています。――2021年9月24日 世田谷美術館にて(採録・翻訳 塚田美紀)※デジタルコンテンツ《世田美チャンネル》では、ルカさんのインタビュー動画(日本語字幕付き)を後日公開予定。ここでご紹介したお話のほか、「夢の解剖」というメインタイトルについて、またコロナ禍を背景に映像作品の創造を本格的に試みるに至った経緯などについて、ルカさんが語ります。
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当館のエントランス・ホールを舞台にするパフォーマンスシリーズ「トランス/エントランス」、第17回目となる今回は特別篇です。イタリア出身の演出家・振付家のルカ・ヴェジェッティさんをお迎えし、「猩々乱(しょうじょうみだれ)」という能の演目を演出していただくのです。エントランスで照明美術(デザイン=吉田萠)を確認する…本シリーズ担当の筆者がルカさんと出会ったのは2017年、横浜能楽堂でのこと。笠井叡さんや鈴木ユキオさんなど当館ともご縁の深いダンサーと、大倉源次郎さんなど第一級の能楽師がコラボするユニークな作品「左右左(さゆうさ)」を観に行ったのですが、その原案・演出・振付を手がけたのが、ルカさんだったのです。素晴らしい作品に感激し、終演後にお声がけしたのが始まりでした。ルカさんに加え、パートナーである美術家・吉田萠さんとも意気投合し、2018年には当館の「ブルーノ・ムナーリ」展のための新作パフォーマンスを委嘱。その直後から、今回の「夢の解剖―猩々乱」プロジェクトが始動しました。架空の動物「猩々」がほろ酔い気分で水上で舞う、という趣向の演目を、橋掛りのような廊下、水紋のような意匠をもつ当館の白い空間に置いてみる――さあどうなるでしょうか。コロナ禍による公演の1年延期、そして困難を極める入国ビザの取得をギリギリでクリアし、9月17日、約3年ぶりに当館にやってきたルカさん。今回のプロジェクトは、現場に立たなければ演出が完成しない性質のものですが、本番まで2週間少々しかありません。しかし3年前と同様、ルカさんは静かにテキパキとクリエーションを進めます。9月19日には、観世流シテ方の長山桂三さんが初稽古に。「左右左」に御子息の凜三さんが出演した関係で、長山さんとルカさんは互いをよく理解しています。今回長山さんは、サプライズとしてルカさん用の能面を持参! 「無理難題を言われる前に、まず体験していただかないとね」といたずらっぽく微笑み、ルカさんも喜んで能面を付けます。長年にわたり、能から多くを学んでいるルカさんですが、…元バレエダンサーでもあるゆえ、優れた身体能力と空間感覚を持つルカさん。ほぼ何も見えない状態でシテの動線を確認し、瞬時にさまざまなことを理解したようです。実に興味深い、これはすごい…と何度も呟いていました。さて、能楽堂とは全く異なる空間である当館のエントランス。ここでわざわざ能楽師に舞っていただく、という挑戦にまつわる困難さは、数え上げたらキリがありません。稽古中の長山桂三さんルカさんのヴィジョンを共有しながら、長山さんは驚異的な集中力で、美しく緊張感のある舞を繰り出します。その姿を拝見していると、コロナ禍が続くなかでこのような企画を実現するためのあらゆる苦労が、ふっと消えていくようにも思えます。稽古中の長山桂三さん。後方で座っているのは美術家・吉…「夢の解剖―猩々乱」、本番は10月5日(火)・6日(水)、いずれも20時開演です。チケット発売は9月28日(火)の正午から。コロナ禍により、わずか40席限定とはなりますが、お求めやすい立見席を若干設けます。夜の美術館でみる夢を、どうぞお楽しみに。本企画は、劇場等でのコロナ感染症対策も参考にしながら、さまざまな防疫対策を講じて稽古・上演いたします。イベントの詳しい内容、参加のご希望はこちら→イベントページをご覧ください
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※本イベントはオンラインのみの公開です美術館と、そこに集う人々。そこに身を置き、作品を「鏡」として自身を見つめ、想像力を羽ばたかせたいと願う人々によってこそ命を吹き込まれるのが、美術館という場です。世田谷美術館の「作品のない展示室」には、「鏡」としての作品はありません。ただ窓はあり、その向こうに刻々と変化する光と緑があります。部屋の奥には、30数年分の展覧会やパフォーマンスの記録もあります。作品の不在、圧倒的な借景、過去の動きのイメージ群。それらによって、ここで人々が体験してきた空間と時間が、また美術のみならず音楽・ダンス・演劇など、いかに多様なジャンルのアーティストにこの館が支えられてきたかが、はからずも開示されることになりました。ほどなく、展示室には作品が戻ってきます。しかし作品の不在によって見えてきたこと、支えてくださる人々とのつながりを記憶しておくために、この空間/時間そのものを味わうことから生まれるパフォーマンスを、「作品のない展示室」の最終日に、創造します。これまで何度も当館の空間と対話しつつ踊ってきたダンサー、鈴木ユキオ(YUKIO SUZUKI projects代表)に、シンプルな動きの連続による振付・構成を委嘱し、過去のパフォーマンス・プログラムに関わったアーティストたちに参集を呼びかけ、館内スタッフも加わって、世田谷美術館の空間/時間をともに味わい、「明日の美術館をひらくために」、ともに表現するプロジェクトです。ただ、コロナ禍により、この創造の現場に、一般の来場者のみなさんをお迎えできません。残念でなりません。しかし、「空間/時間そのものを味わう動き」のいくつかは、どなたでも試せるよう、短い動画として事前に一般公開します。またパフォーマンスの記録写真・映像は、編集を経て、後日一般公開します。「明日の美術館をひらくために」、当館としては初めて試す方法で、このプロジェクトをみなさんと広く共有したいと願っています。※2020年12月に記録冊子『明日の美術館をひらくために―「作品のない展示室」をめぐる記録』を刊行・販売開始しました。English Site振付・構成・出演鈴木ユキオ出演者YUKIO SUZUKI projects(安次嶺菜緒、赤木はるか、山田暁、小谷葉月、栗朱音、阿部朱里)参加者当館のパフォーマンス・プログラム等に関わったアーティスト(ボヴェ太郎、柏木陽、尾引浩志、大熊ワタル、こぐれみわぞう、福田毅、三宅一樹、群馬直美、神村恵、上村なおか、CORVUS(鯨井謙太郒+定方まこと)、笠井久子、笠井禮示、浅見裕子、砂連尾理、杉本文、吉野さつき)、世田谷美術館学芸部・総務部・分館スタッフ企画・制作塚田美紀制作補助佐藤深雪、佐藤香織、久保友美記録写真堀 哲平記録映像杉田協士、飯岡幸子、黄永昌、髭野純、田巻源太振付の一部公開(YouTube: 世田谷美術館公式)2020年8月27日公開記録写真の公開(Instagram: setabi.performance)2020年8月18日公開記録映像の公開(YouTube:世田谷美術館公式)2020年10月17日公開「明日の美術館をひらくために」記録映像(約31分)本番撮影2020年8月27日(木)閉館後(非公開)撮影場所当館1階「作品のない展示室」ほか記録冊子の刊行・販売くわしくは こちら(セタビブログ)アーティストコメント:美術館という箱に、美術というモノが展示され、そのモノを糸口に、そこに集う人たちが、それぞれの頭の中に、いや頭という枠を飛び越えながら、想像し、思考はどんどん遠くへ飛んでいく。どこまで遠くに飛べるのか、あるいはどこまで遠くに飛ばせるのか。偶然居合わせたあの人の想像と、どこかで少しずつ繋がりながら、旅をする。そして、それと同時に、美術というモノに向かい合った自分自身を内省する時間でもある。美術館とはそういうところだと思う。静かに、自分と向き合う場所。静かに、自分を積んでいく場所。静かに、自分を作っていく場所。一つひとつの身体が、想像そのものになって、この空間に居合わせた人と重なり合って、そうして、何もないこの場所で、何かを作り出すことができれば、それこそが、ダンスにしかできないことだと思う。シンプルな動きが連なって、動きが時間になり、身体が風景になり、そこにいる全てのヒトやモノがダンスになり、作品になる「作品のない展示室」が作り出す、一夜限りの「展示室から生まれる作品」――鈴木ユキオアーティストプロフィール:鈴木ユキオ「YUKIO SUZUKI projects」代表/振付家・ダンサー。世界40都市を超える地域で活動を展開し、しなやかで繊細、かつ空間からはみだすような強靭な身体・ダンスは、多くの観客を魅了している。2008年に「トヨタ コレオグラフィーアワード」にて「次代を担う振付家賞」(グランプリ)を受賞。2012年フランス・パリ市立劇場「Danse Élargie 」では10組のファイナリストに選ばれた。世田谷美術館では、「INSIDE/OUT 建築の時間・ダンスの瞬間」(2009年)、トランス/エントランスvol.15「イン・ビジブル in・vísible」(2017年)、「風が吹くかぎりずっと――ブルーノ・ムナーリのために[Tanto quanto dura il soffio: per Bruno Munari]」(2018年)に出演している。ウェブサイトデジタルコンテンツ「イベントレポート」にもどる→こちら