(3件)
イベント(終了)
身体表現やパフォーマンス表現を行う若手アーティストを対象としたアーティスト・イン・レジデンス(AIR)プログラムを実施します。2023年12月から2024年2月までの期間に計15日間、演劇家の藤原佳奈が世田谷美術館に滞在し、「世田谷美術館を戯曲だと捉え、それをいま、上演するとしたら?」をテーマに活動します。滞在期間中は、活動の様子をどなたでも見学して頂けるオープンデーやワークショップを実施するほか、最終日に滞在報告会を一般公開します。また、プログラム特設サイト(note)を開設し、滞在中の活動を紹介します。※本プログラムは、世田谷美術館とNPO法人アートネットワーク・ジャパンの共同企画です。●プログラム特設サイト(note)はこちら(外部サイトへリンクします)●12月オープンデー「世田谷美術館をひとつの戯曲として考えてみるオープンラボ」※終了詳細はこちら(外部サイトへリンクします)●2月オープンデー※終了詳細はこちら(外部サイトへリンクします)●上演+滞在報告会(トーク)※終了このプログラムのまとめとして、滞在報告会を行います。滞在を振り返りながら、そのプロセスや気付きを皆さまとシェアするトークイベントとなります。合わせて同日に、滞在を経て創作されたパフォーマンスを上演します。実際に上演を見ることで、プログラムについてより深く理解していただける機会となります。詳細はこちら(外部サイトへリンクします)滞在アーティスト:藤原佳奈(ふじわら・かな)演劇家。身体と言葉の結び目を手掛かりに、わたしたちのはたらきを見つめ、場をひらく。能楽堂や、取り壊し直前のアパート、居ぬきスナックなど様々な場所で「劇場」の機能を思考し、実践を重ねる。2023年現在、松本市に居住。
イベント(終了)
身体表現やパフォーマンス表現を行う若手アーティストを対象としたアーティスト・イン・レジデンス(AIR)プログラムを実施します。2022年11月〜2023年3月にかけて計15日間、世田谷区出身・在住の作曲家・演出家である額田大志が世田谷美術館に通い、〈ボーダレスな音〉をキーワードに様々なリサーチや実験を行います。滞在期間中は、どなたでも参加して頂けるオープンデーを設けるほか、最終日に滞在報告会を一般公開で開催します。また、プログラム特設サイト(note)を開設し、滞在中の活動を紹介します。※本プログラムは、世田谷美術館とNPO法人アートネットワーク・ジャパンの共同企画です。●プログラム特設サイト(note)はこちら(外部サイトへリンクします)●1月オープンデー「音を観察する」※終了しましたリサーチや実験を参加者の方と一緒に行う「オープンデー」を開催します(事前予約制)。アーティストと一緒に様々な音に耳を澄ませながら、美術館の内外を巡ります。後半は、参加者のみなさんが撮影した写真や動画を見ながら、空間や音に対して感じたことを語り合います。詳細はこちら(外部サイトへリンクします)●2月オープンデー※終了しました滞在中のアーティストの活動を公開いたします。リサーチや創作をするアーティストの様子とこれまでの滞在の記録などを、開催時間中いつでもご覧いただけます。詳細はこちら(外部サイトへリンクします)●パフォーマンス+滞在報告会(トーク)※終了しましたこのプログラムのまとめとして、滞在報告会を行います。滞在を振り返りながら、そのプロセスや気付きを皆さまとシェアするトークイベントとなります。合わせて同日に、滞在中に創作されたパフォーマンス作品の一部も上演します。詳細はこちら(外部サイトへリンクします)滞在アーティスト:額田大志(ぬかた・まさし)©︎Yuta Itagaki / Mana Hiraki作曲家、演出家。1992年東京都出身。東京藝術大学在学中にコンテンポラリーポップバンド『東京塩麹』結成。FUJI ROCK FESTIVALの出演など、現在までリーダーとして精力的に活動。また2016年に演劇カンパニー『ヌトミック』を結成。「上演とは何か」という問いをベースに、音楽のバックグラウンドを用いた脚本と演出で、パフォーミングアーツの枠組みを拡張していく作品を発表している。
ブログ
2022年11月から2023年3月まで行われた「Performance Residence in Museum 2022-23」。世田谷美術館とNPO法人アートネットワーク・ジャパンによる、身体表現やパフォーマンス表現を行う若手アーティストを対象としたアーティスト・イン・レジデンス(AIR)プログラムです。2022年度は、作曲家・劇作家・演出家の額田大志さんが、15日間に渡り世田谷美術館に滞在しました。滞在中、額田さんがどのような活動を行っていたかについては、本プログラム特設サイト(note)にて、「滞在日誌」として公開しています。写真も多数交えながら、本プログラムのコーディネーターをつとめた武田侑子が詳細にレポートしています。ぜひご覧ください。今回のブログでは、額田さんの滞在初日から最終日までをダイジェストで振り返り、ご紹介します。 額田さんは、コンテンポラリーポップバンド『東京塩麹』や演劇カンパニー『ヌトミック』を主宰し、「なぜ人は音に感動するのか」という問いを核に、音楽や演劇のジャンルを横断しながら活動しているアーティストです。そんな額田さんが「美術館」に滞在することで、どのような部分に惹かれ活動を展開されるのか、担当学芸員として大変興味深く感じていました。 額田さんは滞在プランを考えるにあたって、世田谷美術館が公園内に位置していることなどから、空間をまたいで存在する〈ボーダレスな音〉のリサーチを活動のテーマとしました。滞在初日(2022年11月29日)は、まず砧公園へ出向いた後、美術館内も探索するという流れで「音の観察」をするところからスタートしました。●滞在日誌 2022/11/29(1日目)いよいよスタート!約1ヶ月経ち、滞在2-3日目(2022年12月20-21日)は、じっくりと一人でリサーチに取り組んだ初日とは打って変わって、当館によく訪れる方々との交流の機会を設けました。当館の鑑賞リーダー(美術館ボランティア)やインターンの大学生に向けて、額田さんのこれまでの活動や滞在中のプランについてお話ししていただきました。鑑賞リーダーの中には音楽への関心が高い方も多くいらっしゃり、額田さんとお話が尽きない場面も。また額田さんが世田谷区出身で、小学生の時に「美術鑑賞教室」事業で当館に来館していたため、この鑑賞教室が主な活動である鑑賞リーダーのみなさんとも大変盛り上がったひとときでした。●滞在日誌 2022/12/20-21(2-3日目)ボランティア勉強会で活動紹介をする額田大志。(202… 年が明け、滞在4-7日目(2023年1月7-9・11日)。この期間のうち2日間は、「オープンデー」を開催しました。どなたでも額田さんの活動をのぞいていただける公開イベントです。額田さんが滞在初日から続けていた「音を観察する」リサーチを、参加者のみなさまにも体験してもらうワークショップを実施しました。●滞在日誌 2023/1/7-9(4-6日目) オープンデーにて。各々が観察した音をスマートフォンで…そのほか、滞在期間のうち半分が終わったこの時点で、額田さんへミニインタビューも行いました。●滞在日誌 2023/1/11(7日目)※ミニインタビュー 2月に入り、滞在8-9日目(2023年2月8-9日)。本プログラムは、滞在期間中アーティストに実験的な取り組みをしてもらうことを重視しているため、滞在の成果として作品の発表(上演)は必須としていませんでしたが、滞在するうちにやはりパフォーマンスを創作したいと思うようになったという額田さん。音楽家の本藤美咲さんを迎え、創作へのモチベーションが高まっていった期間でした。●滞在日誌 2023/2/8-9(8-9日目) 2月後半の滞在10-11日目(2023年2月22-23日)は、1月に続き2回目となる「オープンデー」を開催。滞在場所を出入り自由にし、来場された方にパフォーマンスを創作する様子を公開しました。2日間開催したうち1日は本藤さんとの創作日だったため、美術館の各所で額田さん・本藤さんがパフォーマンスを実験する様子をご覧いただくことに。立ち会った参加者の方々からその場で感想や印象をうかがうこともあり、アーティストと参加者の交流も生まれたイベントとなりました。●滞在日誌 2023/2/22-23(10-11日目)地下屋外のカフェテラスにて。関根伸夫《水彫れの滝》の… この時期、滞在最終日(2023年3月5日)の「パフォーマンス+滞在報告会(トーク)」に向けて、世田谷美術館公式YouTube「セタビチャンネル」にインタビュー動画も公開しました。滞在報告会にご参加いただけなかった方もぜひご覧ください。●【世田美チャンネル】vol.32 Performance Residence in Museum 2022-23:プログラム紹介&額田大志インタビュー そして3月。パフォーマンスの上演に向けて、仕上げの段階に入った滞在12-14日目(2023年3月1-3日)。この3日間は集中して創作や調整を続けました。●滞在日誌 2023/3/1-3(12-14日目) 滞在最終日(2023年3月5日)は、創作したパフォーマンスの上演と、今回の滞在を振り返る滞在報告会を開催。滞在報告会は額田さんのほか、米原晶子(プログラムディレクター/NPO法人アートネットワーク・ジャパン)、吉田絵美(担当学芸員/世田谷美術館)が登壇し、それぞれの立場からの振り返りとトークセッションを行いました。●滞在日誌 2023/3/5(15日目)美術館からレストランへ続く廊下でのパフォーマンス。(…滞在報告会(トーク)にて、右から額田大志、米原晶子、… 滞在期間終了後は、前述の3名が改めて本プログラムを振り返ったコメントも特設サイトに公開しています。●各コメントはこちら 約3ヶ月強の間、ほかのお仕事や地方でのレジデンスにも参加しながら、世田谷美術館に15日間通った額田さん。レジデンスプログラムは、ある滞在場所に連続して通う形式が多いですが、様々なお仕事と同時並行していたことが、本プログラムでのアイデアを一旦寝かせてみることや再考することにもつながり、良い作用になっていたと伺いました。また、パフォーミングアーツの分野で活動するアーティストが「美術館」に滞在するという本プログラムについて、額田さんは「劇場空間や演技・ダンスの稽古場とは異なり、美術館には様々な人が行き来し、ゆっくりとした時間が流れている。いるだけで楽しく、様々な刺激を与えてくれる。」と捉えてくれました。特設サイトの振り返りの担当学芸員コメントにも書かせていただきましたが、このレジデンスプログラムは、美術館をひとつの身体として掘り下げていくような特性があり、そこにある種の面白さがあるのではないかと感じています。アーティストによって世田谷美術館が新たな視点で捉えられ、再発見されることが度々起こるということを実感したプログラムとなりました。