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セタビブログ

2020.10.29

秀さん、桜さん おめでとうございます。

沙美海岸のご自宅で  

沙美海岸のご自宅で  

昨年の7月から9月にかけて開催した「高橋秀+藤田桜――素敵なふたり」展(当館をはじめ、倉敷市立美術館、伊丹市立美術館、北九州市立美術館に巡回)の主役のひとりである高橋秀さんが、今年の文化功労者のおひとりに選ばれました。
NHKの「日曜美術館」で放映した「秀と桜・海辺のアトリエ~素敵な老夫婦の物語~」(2020年7月28日ほか)で、おふたりの創造と暮らしをご覧になった方もいらっしゃると思います。
秀さんは、広島県の出身で、若き日に美術家をめざして上京。そして、1958年、桜さんとの結婚を機に、世田谷区弦巻に住まわれ、版画家・駒井哲郎などと交友を深めました。
1961年に優れた新人作家に贈られる「安井賞」を受賞しましたが、日本の画壇のありように違和感を感じ、1963年、イタリアに渡り、2004年までローマを拠点に創作を展開しました。
この間、1979年には友人の版画家・池田満寿夫に請われ池田自身の原作、監督による映画「エーゲ海に捧ぐ」で美術監督をつとめました。また1993年にはローマ国立近代美術館での個展としては、日本人で初となる「高橋秀・ローマ30年展」が開催されるなど、創造の世界を豊かに拓かれました。
2004年に帰国後は、岡山県倉敷市の沙美海岸にアトリエをもち、自身の制作を展開するとともに、倉敷芸術科学大学教授として後進の指導にあたり、さらに若きアーティストを海外に送り出す「秀桜基金」(しゅうおうききん)を私費で創設するなど、世界にむけられたその視野の大きさは、まさに「素敵なふたり」ならではの魅力です。
90歳を超えてもなお、元気に創作にとりくむ秀さん、そして桜さんに乾杯‼‼‼

アトリエでの秀さん


「高橋秀+藤田桜――素敵なふたり」会場風景

Y.H

投稿者:Y.H

2020.10.29 - 12:00 AM

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