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企画展(終了)
-光あふれるこの惑星は、緑豊かな植物の星-人は植物をどのように描いてきたでしょう。緑豊かな風景画、色とりどりの美しい花々、植物をモチーフにした作品は数多くあります。人を含めて動物は植物無しに生きていくことができません。植物はわたしたちの栄養となり、薬となり、衣服となり、住まいとなり、きれいな空気を作り、目を楽しませ、心を癒す存在でもあります。動物が誕生するよりもはるか昔にこの惑星のすみずみに根を張り、雄大にひそやかにわたしたちを見守ってきたかのような存在。この展覧会では、セタビのコレクションから古今東西、様々な手法で植物を表現した作品約130点をご覧いただきます。植物への感謝と敬意、そして愛、時に畏怖の思い溢れる作品によって、わたしたち人と植物の関係を考える機会になればと思います。【展覧会のみどころ】1,出品作品は多種多様!およそ半数が、収蔵後初の公開誰にとっても身近なテーマである植物は小さなお子様から大人の方まで楽しめます。アンリ・ルソーや北大路魯山人など、世田谷美術館を代表する定番コレクションに加え、今回展示の約5割が初公開作品。油彩、屏風、掛軸、版画、彫刻、工芸、写真、スケッチと、ジャンルも多彩な作品が展示され、植物の表現の多様さもじっくり味わえます。2,梅や桜が開花する早春の砧公園と「セタビの森」、ふたつの散策を楽しめます世田谷美術館は、四季折々の自然が楽しめる広大な砧公園の一角にあります。早春の光と風の中、森のような公園でゆっくりと散策を楽しみ、美術館に着いたらまた別の森に入り込む…そんな楽しみ方ができるのも、豊かな自然環境に恵まれた世田谷美術館ならではの贅沢さです。3,アートの普及活動に力を入れてきた美術館ならではの、圧巻の子どもたちの作品1986年の開館以来、世田谷区立小中学校の子どもたちの来館を毎年約8000人迎え入れ、子どもたちを案内する「鑑賞リーダー」とよばれるボランティアが現在400人以上活動する世田谷美術館は、地域に密着した教育普及活動を行う美術館の草分け。本展では、そのような数十年にわたる学校との連携事業を活かし、区内の小学校とのコラボによる子どもたちの制作した1200点以上の植物作品を展示いたします。子どもたちの生命エネルギーにあふれる作品は、来場者のみなさまにもきっと元気をもたらすことでしょう。4,見たら描きたくなる・・・そんな来場者のための参加コーナーがあります多彩な作品を見終わったあと、自分でも何か表現してみたくなることはありませんか?本展では、来場者のみなさんが自由に創作できるコーナーを設けます。その他、関連企画などももりだくさん。詳細は随時当館ウェブサイトでお知らせします。【展示構成】第1章 森林樹木、木々を描いた作品が展覧会の導入となります。それは、まるで深い森に迷い込んだかのよう。出品作品:吉田善彦《武蔵野月の出》、戸谷成雄《森Ⅳ》など第2章 風景森や山や公園など、自然の景観を捉えた作品。出品作品:アンリ・ルソー《散歩(ビュット=ショーモン)》、カミーユ・ボンボワ《花咲く川の支流》、向井潤吉《不詳(風景)》など第3章 庭園人の暮らしと共に身近なところに生きる植物たちを描いた作品。出品作品:塔本シスコ《春の庭》、北大路魯山人《雲錦大鉢》、岸波百草居《写生(野菜)》など第4章 花園植物を描いた作品で一番多いのは「花」をモチーフとしたものなのではないでしょうか?セタビコレクションから選りすぐりの“名花”がずらり並びます。出品作品:モーリス・ド・ヴラマンク《花瓶の花》、シュザンヌ・ヴァラドン《不詳》、荒木経惟《花曲》、小磯良平《静物(花)》など第5章 楽園それは、緑豊かに光にあふれたこの世のものならぬ幸せな場所。ここでは、楽園や光をテーマにした作品をご覧いただきます。出品作品:アンドレ・ボーシャン《地上の楽園》、イヴァン・ラブジン《神秘な光》など第6章 エピローグ:みんなでつくるセタビの森(無料スペース)本展のクライマックスは、1200名を超える区内小学校の子どもたちによる植物の作品が天井を飾ります。降り注ぐ生命のエネルギーをご体感ください。また、このコーナーでは、どなたでも葉っぱや花など植物の作品を描いて、壁の木々に貼りだすことができます。
ミュージアム コレクション(終了)
人間国宝・荒川豊蔵に師事し、穏やかで美しい独自のかたちを求める陶芸家・吉田喜彦(1936-)の寄贈作品を核に新作も紹介します。小コーナーでは沖正一郎鼻煙壺(びえんこ)コレクションを展示します。*コーナー展示 鼻煙壺の魅力―沖正一郎花煙壺コレクション―
刊行物
「吉田善彦氏インタビュー」聞き手:酒井忠康・清水真砂・石井幸彦、記録:嶋田紗千、編集・発行:世田谷美術館 石井幸彦・清水真砂