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セタビブログ

2023.09.06

100歳を越える染色家・柚木沙弥郎が気になるものとは?

撮影:上野則宏

撮影:上野則宏

100歳を越える現在も創作意欲の尽きない柚木沙弥郎(1922-)。
当館では、「土方久功と柚木沙弥郎―熱き体験と創作の愉しみ」として館の所蔵品を中心に土方久功(1900-1977)の作品と柚木沙弥郎の作品をご紹介します。

展覧会の前半は、パラオ諸島とその周辺で10年以上を過ごし、その後世田谷区豪徳寺のアトリエで制作した土方の作品が展示されます。そして後半は、柚木が60歳を過ぎた1982年以降の作品を展示します。柚木は柳宗悦の「民藝」の思想と芹沢銈介の型染のカレンダーとの出会いをきっかけに、染色の道を歩み始めました。

本展に展示される柚木の作品は、工芸家としての制作から、より枠に捉われない自由な創作を意識するようになった近年の作品です。染色作品はもちろん、絵本の仕事や指人形など多彩な表現を展開します。展覧会場には、柚木の日々の創作の源泉の場であるアトリエ空間を感じていただけるように、写真家・木寺紀雄による写真とともに、実際に柚木のお宅にある、柚木が気になる、いつも目の届くところに置かれている品々も展示するコーナーがあります。メキシコやペルーの民族玩具や、船や飛行機などの玩具、カラフルなリボンなど柚木の感性に触れられます。

メキシコの人形(柚木氏のお宅から)


インドの布など(柚木氏のお宅から)


また、家族に贈った柚木手作りのクリスマスカードなど日々の暮らしの営みから生まれる柚木の創作をご紹介します。

そして、当館の展覧会の会期とほぼ同時期の9月6日(水)から9月25日(月)まで、日本橋髙島屋S.C.本館8階ホールで「柚木沙弥郎と仲間たち」が開催されます。


こちらの展覧会では、柚木と交流の深い作家たちの作品をご紹介されています。併せてご覧いただけると、より柚木の作品世界をご堪能いただけるでしょう。


企画展「土方久功と柚木沙弥郎――熱き体験と創作の愉しみ」予告動画(27秒)

「柚木沙弥郎と仲間たち」(日本橋髙島屋)の公式サイトはこちら
https://www.takashimaya.co.jp/store/special/yunokisamiro/

Y.M

投稿者:Y.M

2023.09.06 - 09:00 AM

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