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刊行物

『インド部族芸術展図録』

[カタログ/1988年発行]

-開催概要から-

 広大な国土に、7億5千万の人口をかかえるインド。そこには、さまざまな言語や文化、人種等が混在しています。そのなかに、アーディヴァーシー(最初の住民)とよばれる、何世紀にもわたって、人里離れた森林・丘陵地帯に暮らしてきた人々がいます。今日、その人口は、5000万人以上に及んでいますが、彼らの生みだした造形芸術を、総合的観点から紹介するのが、この展覧会です。
本展では、絵画からブロンズ彫刻、テラコッタ、木彫、わら細工など、生活に密着したさまざまな作品、約500点が出品されます。それら作品には、現実に生きている人々の生きた世界が反映されていますが、同時に、さまざまな神話的意味作用、呪術的要素、魔術的力の所有とその浸透という根源的機能が働いています。それゆえ彼らの作品の中に、芸術そのものを生み出してきた源泉としての、神話と呪術の世界を汲み取ることができるでしょう。なお、この展覧会は、インド祭の一環として開催されるものです。

目次

「アーディヴァーシー芸術への誘い」ププル・ジャヤカール

「序文」J.スワーミナータン、ジョーティンドラ・ジャイン



I.絵画

「現実のイメージとイメージの現実性」J.スワーミナータン

出品リスト・作品解説



II.ブロンズ・鉄

「失われ、生み出されるかたち」ジョーティンドラ・ジャイン

出品リスト・作品解説



III.テラコッタ・粘土

「インドにおける現代のテラコッタ」ハク・シャー

出品リスト・作品解説



IV-VI.木彫・石彫/籐・竹・ヤシの葉細工/その他の素材

出品リスト・作品解説



資料(地図・参考文献抄)」



奥付

監修:小西正捷、本間正義

編集:兵庫県立近代美術館、熊本県立美術館、世田谷美術館、埼玉県立近代美術館

制作:美術出版デザインセンター

発行:読売新聞社、美術館連絡協議会©1988

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