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刊行物

『ルソーの見た夢、ルソーに見る夢』

[カタログ/2006年発行]

-開催概要から-

「夢」をキーワードに、ルソーの魅力とその影響を探る

世田谷美術館は、今年開館20周年を迎えます。1986年に「芸術と素朴」展をもって開館。以来、芸術における素朴なるもの、ひいては芸術における初心とは何かを問いかけることを活動の核としてまいりました。この秋、世田谷美術館では、20周年を記念して、活動の象徴的な存在ともいえるアンリ・ルソーを正面からとりあげる企画展を開催いたします。この不思議な魅力にあふれる画家の世界をご紹介すると同時に、アンリ・ルソーが私たち日本人にどのように捉えられてきたのかを検証し、ご紹介する企画です。素朴なる一老画人の見た夢は、いかにして日本にたどり着き、現在の私たちの心に触れるのでしょうか。そして、ルソーの夢は、日本の芸術家たちにどのような夢を描かせたのでしょうか。
本展においては、第1章で日本のコレクションに入ったルソー作品、第2章でルソーに続き、素朴派の発掘の端緒を開いた「聖なる心の画家たち」の作品、第3章で日本近代の画家・写真家とルソーの関わり、そして終章として、現代作家とルソーをそれぞれ紹介展示いたします。ルソーの人と作品が内包する「夢の力」を多くの皆様にご鑑賞いただければ幸いです。

目次

「「ルソーの見た夢、ルソーに見る夢」について」酒井忠康

「ルソーの1世紀―アンリ・ルソーと日本の近・現代美術」遠藤望

カタログ

I ルソーの見た夢

II 素朴派たちの夢

III ルソーに見る夢

日本近代美術家たちとルソー(1)洋画

日本近代美術家たちとルソー(2)日本画

日本近代美術家たちとルソー(3)写真

IV 現代のルソー像

「清澄な夢―松本竣介とアンリ・ルソー」村上博哉

「アンリ・ルソー憧憬―植田正治と日本光画協会の写真家たち」蔦谷典子

「アンリ・ルソー年譜」編:石崎尚

「展覧会関連年表」編:石崎尚

「参考文献」編:髙嶋雄一郎

出品目録



奥付

編集:世田谷美術館、愛知県美術館、島根県立美術館、東京新聞

執筆:酒井忠康、遠藤望、髙嶋雄一郎、石崎尚、村上博哉、蔦谷典子、柳原一徳

翻訳:マーサ・マクリントック

デザイン:梯耕治

制作:印象社

発行:東京新聞、NHK、NHKプロモーション

著作権:世田谷美術館、愛知県美術館、島根県立美術館、東京新聞、NHK、NHKプロモーション ©2006



〔英訳を収録した別冊あり:© 2007 Setagaya Art Museum〕