Ars cum natura ad salutem conspirat

アーカイブ:2012年12月


後頭部から始まる連想


始まったばかりの展覧会「宮本三郎のデッサン教室」。

なかでも、宮本三郎の後頭部の自画像が、

私のお気に入りの一枚です。


筆で描かれた後頭部は、

髪の毛がクルクルっとしていて、なんだかキュート。

この作品を見た途端、ときめき、大いに盛り上がりました。

油彩画の重厚なイメージとは違って

少ない線で描かれているデッサンは、とても軽やか。

漫画のようなフキダシを、頭のなかで勝手に付けて、

色々な言葉をあてはめては、

これまた勝手に宮本三郎との対話を楽しんでみる。

ついつい長居してしまう作品です。


ちなみに、腰に手をあてている自画像の前では、

スウェーデン式体操をしている宮本三郎の姿を想像しています。

宮本三郎は毎朝一時間、この体操をしていたらしいのです。

はつらつとした表情に、おもわず挨拶してしまいそうです。


豊麗な油彩画も素晴らしいのですが、

デッサン作品は、また違う面白さがあります。

まずはぜひ、ご覧になってください。

もちろん自画像だけではありませんので。



■「宮本三郎のデッサン教室」宮本三郎記念美術館

http://www.miyamotosaburo-annex.jp/


クリスマス アイテムはいかがでしょうか?


 今年もいよいよ残りわずかとなってしまいましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

 11月23日より開始されました『生誕100年 松本竣介展』は、お陰様で大盛況です。

 今日は、ミュージアムショップで販売中のクリスマス関連アイテムを紹介させて頂きます。


 今回ご用意しましたのは、アメリカでも圧倒的な人気を誇るヴィクトリア朝デザインのパンチスタジオのクリスマスカード、コースター、ノートパッドです。

 まず、カードは、優雅な白薔薇やクリスマスツリー、スノーマン親子など、大人っぽいものからカワイイものまで11種類ご用意しました。お値段は、カード(大)252円、(3Dタイプ小)336円、(3Dタイプ大)378円とリーズナブルです。

 普段お世話になっている方へのプレゼントと一緒に、こちらのカードを添えてみてはいかがでしょうか。


 次に、コースター(12枚入り)1,449円は、サンタクロース、ジンジャーハウス、孔雀の3種類用意しました。贈答用には勿論、クリスマスパーティのテーブルに一花添えてくれること間違いなしです。


 最後に、パンチスタジオ定番のノートパッド546円は、クリスマス限定コレクションなど豪華な多色、箔プリントタイプ10種類以上を販売しております。マグネット付きで表紙カバーがパチッと留められるのが便利です。


 ミュージアムショップは、観覧チケットをお持ちでないお客様でも、ご自由にお入り頂けますので、是非お寄りくださいませ。ショップスタッフ一同、心よりお待ち申し上げております。

 皆様どうぞ良いお年をお迎え下さいませ。


向井潤吉とふるさと・京都


毎年正月が近くなると、無性に、京、奈良の空と風土が恋しくなって出かけてゆく。観光客はいないし、もし出会ってもやはり静かさを愛する人たちばかりで、大原の里も、鞍馬の門前も、嵯峨の竹藪も、おだやかな冬空に淡い紅葉の色を滲じませて、そのままじっとすわりこんでみたいような魅力を感じる。



これは、向井潤吉(1901-1995)の言葉です。京都市下京区生まれの向井にとって、「そうだ 京都、行こう」と思い立つのは、ちょうど今の時期だったようです。


紅葉でにぎわう季節を終えて一息ついた京都は、冴えわたる空気の中で別の美しさを見せます。静けさを好んだ向井は、冬の京都、それも街中ではなく山間部の民家を主に描いた油彩画を138点残しています。 京都の伝統的な建物といえば町家が有名ですが、周辺の農村地帯には、この地方独特の伝統的な茅葺き民家の集落が残っているのです。


丹波地方の民家の特徴は「入母屋造(いりもやづくり)」にあります。入母屋造とは、屋根の形式の一つで、上部は切妻(きりづま)造りのように二方へ勾配(こうばい)をもち、下方は寄せ棟造りのように四方へ勾配をもつ屋根型のことです。

京都府船井郡丹波町に取材した展示作品《奥丹波の秋》(1969年頃)(写真参照)のように、屋根が途中で形を変えるのが特徴で、寺院などに多いそうです。


今回の展示では、向井潤吉がアトリエとして利用していた土蔵の展示室1階に、入母屋造の民家が8枚展示されています。朽ちかけた屋根、雪をかぶった屋根、軒先に洗い物が見える屋根など、様々に表情を変える入母屋造の民家をお楽しみください。

同じく土蔵展示室1階には、向井潤吉が京都市内の関西美術院で絵画の基本を学んだ10代の頃に描いた、人物画の素描と油彩画が、2点ずつ展示されます。向井にとって京都は、少年時代を過ごした原風景であるだけでなく、画業のふるさととも言えます。


京都で絵を学び、やがて日本を飛び出しシベリア鉄道でヨーロッパに渡り、ルーブル美術館で摸写を重ねることによって西洋美術を学び、その後、生涯のテーマとなった民家を描くため、ふるさとの京都に再び足を運んだ向井潤吉の画業を、作品とともに辿って下さい。



なお、年末年始は12月29日~1月3日まで休館いたします。

新年4日から、来館者先着200名様に、向井潤吉の絵葉書をプレゼントします。お誘いあわせの上、ご来館下さい。



「向井潤吉とふるさと・京都」開催中~3月20日(水・祝)

10時から18時までご覧いただけます(入館は17:30まで)


「向井潤吉アトリエ館ホームページ」

http://www.mukaijunkichi-annex.jp/


ボロ市帰りに美術館はいかが?


世田谷の冬の風物詩、「世田谷ボロ市」をご存じですか?


 「世田谷ボロ市」は、世田谷1丁目にある通称「ボロ市通り」で開催される、435年の歴史をもつ市で、東京都指定無形民俗文化財にも指定されています。毎年12月15日、16日と年明け1月15日、16日の午前9時から午後8時まで開催され、雑貨・食料品・古道具・骨董・植木店など700点ものお店が並び、1日20万人~30万人の人出といわれます。

 各月15日の午前11時からは、幕末の頃の隊列を史実に基づいて再現した代官行列が、5年ぶりに行われるそうです。行列に参加する地元の皆さんにとっては、着慣れない着物を身に着けて歩くことは、見た目以上に重労働だそうですが、当時にタイムスリップした感覚を体験できるのでは?

 「ボロ市通り」から当館までは、歩いて20分ほどです。ボロ市で見つけた掘出し物と共に当館に立ち寄って、絵画と庭をご覧になりながら、静かなひと時を過ごすのはいかがでしょうか(1月15日は休館日) 。12月なら、散りゆくもみじも楽しんでいただけそうです。職員一同、お待ちしております。



「世田谷のボロ市(世田谷区役所ホームページより)」http://www.city.setagaya.lg.jp/kurashi/107/157/701/703/705/d00006117.html


「生誕100年 松本竣介展」 開催中


去る11月末、数年ごしで準備をしてきました「松本竣介展」が、当館でもようやく開幕いたしました。学芸の担当者2名は、昼夜を問わずの準備に追われた狂騒の日々の疲れがいまだに癒えず、風邪を引いたりしております。しかし… 予想していた以上にたくさんのお客様がご来場くださり、「何とか頑張った甲斐があった~」と、とても喜んでもおります。今朝ほど〔9日(日)〕は、Eテレの日曜美術館でも関連の番組「沈黙の風景」が放映され、そちらの方も話題になっているようです。


宮本三郎クロニクル


朝晩の冷え込みが厳しくなってきました。

暑くて暑くて…とブログにうらみごとを書いていたのが遠い昔のようです。


暑さも苦手ですが、寒さも苦手な私。

冷え対策、風邪対策、乾燥対策…。

寄る年波には勝てないミドルサーティーです。


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