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カテゴリー:速水御舟とその周辺展


6月2日(火)より「速水御舟とその周辺-大正期日本画の俊英たち」展の後期展示がはじまりました


本展のチラシの表面に掲載している、金地の上に徹底した細密描写で様々な種類の菊が描かれた、速水御舟《菊花図》(1921年制作)の四曲一双の屏風作品は、後期展示の目玉といってよいでしょう。この作品を制作するために御舟は、実際の菊を前にして、鉛筆と水彩で、まるで北方ルネサンスの画家・デューラーを思い起こさせるような丹念な写生を行っています。後期展示では、この《菊写生帳》(1920年制作、滋賀県立近代美術館蔵)も併せてご覧いただけます。


そのほか、多数の作品が入れ替わって新たに展示されていますので、前期展示をご覧くださった方も、是非またお出掛けいただければ幸いです。なお、本展有料チケットの半券のご提示で、会期中の2回目以降の観覧が団体料金となるリピーター割引もご利用ください。


お見逃しなく!「速水御舟とその周辺」展の前期展示は5月31日まで


「速水御舟とその周辺―大正期日本画の俊英たち」展の前期展示が、5月31日(日)で終了します。天然岩絵具の群青と緑青の色の重なりが美しい、速水御舟の前半期の代表作のひとつ《洛北修学院村》(1918年制作 滋賀県立近代美術館蔵)は、前期しか出品されない作品です。


また、朝露が降りた朝顔に日が差して、きらきらと輝いているように、金粉が一面に蒔かれた、御舟と同時代に活躍した小茂田青樹の屏風《四季草花図・夏》も、対となる《四季草花図・冬》(いずれも1919年制作 滋賀県立近代美術館蔵)とともに、前期のみの展示です。この他にも前期のみの展示が多数ございますので、是非お見逃し無いよう、ご高覧ください。


なお、後期展示は6月2日(火)からはじまります。こちらも速水御舟の《菊花図》(1921年制作)ほか、必見の作品が多数展示されます。本展有料チケットの半券のご提示で、2回目以降は団体料金でご覧いただけるリピーター割引もございます。是非ご利用ください。


「速水御舟とその周辺」展いよいよ始まりました!


「速水御舟とその周辺-大正期日本画の俊英たち」展が始まりました。

 本展は速水御舟の細密な描写の作品から、人体デッサンをベースに、無駄のない緊張感のある線で描かれた《女二題 其一、其二》(1931年制作 福島県立美術館蔵)など、御舟の初期から晩年までの作品を紹介しています。また、御舟の兄弟子の今村紫紅や同輩の小茂田青樹など同時代の作家たちや、御舟一門の高橋周桑や吉田善彦の作品も展示しています。

作品は、前期(5月31日まで)と後期(6月2日から)で大きく展示替えがあり、チケットの半券で、2回目以降の観覧料が割引にもなりますので、両会期ご覧いただくのがお勧めです。

日本画の絵具の顔料が放つ爽やかな緑青は、砧公園の新緑とも響きあっていて、この季節ならではの鑑賞が楽しめるのではないでしょうか。


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