Ars cum natura ad salutem conspirat

アーカイブ:2011年09月


なおも残る、桜の樹


先日の大型台風により

被害に遭われた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。


台風が東京を抜けた翌朝、宮本三郎記念美術館に出勤してみると

前日の出勤者からの引継ぎメモがありました。

桜の枝が折れてしまった…と。


美術館を訪れる理由


-面白そうなテーマだから

-好きな作家の展覧会だから

-たまたま、前を通りがかったから


皆さまが美術館にいらっしゃる理由は、それぞれかと思います。


-失くしてしまったものがあるので

と話すお客さまに出会ったことも、ありました。

取り戻すべき「何か」を求めて、いらしたご様子でした。


ビニールシートとガムテープのアート


いよいよ美術館の改修工事も本格的になってきました。

あちらこちらで、天井板が剥がされ、配管や配線などがむき出しになった状態で、とてもここが美術館とは思えない激変ぶりです。

大理石が敷かれたエントランスの床も工事作業で傷がつかないようにビニールシートで養生されていますが、さすがプロの方の養生です。全体はブルーのシートで覆っていますが、人がよく通る場所は少しクッション機能がある白いシートが上から貼られていて、ブルーのシートとのコントラストが絶妙なバランスです。さらに必然からだとは思うのですが、きれいに貼られたガムテープのラインが、まるで全体にリズミカルな動きをあたえているかのような効果を生み出しています。エントランス全体が一つの幾何学構成のアートになったようです。養生ひとつにも、貼っている人の美的センスが滲みでるものなのですね。


画家たちに愛された月光荘の画材


月光荘は大正6年(1917年)に銀座に創業した老舗の画材店です。

自社製にこだわり、良質な画材を創り続ける月光荘は、創業以来多くの画家や著名人に愛されてきました。


私だけ(?)が、知っている。


宮本三郎記念美術館は、

住宅街にある小さな美術館ですが、

さまざまなイベントを開催しています。


先日終了したオープンワークショップ、

講師をつとめてくださったのは奥村雄樹さんでした。

奥村さんは、からだをテーマにした作品を

国内外の展覧会で多数発表し、

海外でも活躍されているアーティストです。


Copyright Setagaya Art Museum. All Rights Reserved.