Ars cum natura ad salutem conspirat

アーカイブ:2008年12月


48年前の「あけましておめでとうございます」。


 現在、自由が丘にほど近い世田谷美術館の分館・宮本三郎記念美術館では、宮本三郎の蔵書と絵画で構成された展覧会を開催しています。宮本は、獅子文六や林芙美子らの書籍の装丁をはじめ、戦争関連の書籍や子供のための絵本、その他当時の流行作家の装丁(藤田嗣治、東郷青児、小磯良平らによる装丁なども!)を手掛けておりました。本展はそれらを当館が収集した彼らの蔵書―「宮本三郎文庫」から選び出し、展示しているものです(3月22日まで開催/新年は1月3日まで休館)。


特別展「平泉~みちのくの浄土~」公式ページがアップしました


2008年も残りわずかとなったところですが、一足早く春のお知らせです。2009年の3月14日から4月19日まで開催される特別展「平泉~みちのくの浄土~」の内容をご紹介する公式ページができました。この展覧会が始まる頃には、陽気もよくなって、砧公園の桜も開花の時期を迎えることでしょう。


どこまでも続く難波田史男の《モグラの道》


今年度の第3期収蔵品展「難波田史男展」が始まりました。夭折の画家、青春の画家として高い人気を持つ難波田史男(なんばた・ふみお)。当館は開館当初より700点以上もの作品を収蔵し、随時、収蔵品展にてご紹介してきました。そして今回は、当館では初の個展形式での展示となります。絵を描くことを決心した1960年から突然亡くなってしまう前年の1973年までの作品を、その時々の傾向ごとにまとめ、展覧しています。


美術館のエントランスに響くクリスマス・ソング


山口薫展も23日(火・祝)までと、会期残り僅かとなりました。

クリスマスムードが盛り上がりつつあるこの時期、清らかな音楽がエントランスに響きわたりました。<クリスマスのせたがやロビーコンサート~やさしいオルガンの音色にのせて>という(財)せたがや文化財団 音楽事業部が主催するコンサートが本日美術館のエントランスホールで開かれました。

オルガン(小島弥寧子)とカウンターテナー(本岩孝之)による「アヴェ・マリア」や、「諸人こぞりて」、「きよしこのよる」といった馴染みのある音楽が演奏され、しばし、エントランス全体がクリスマスの雰囲気に包まれました。


セタビ Podcasting Vol.15


「山口薫、人と作品」


ゲスト:定松晶子(群馬県立近代美術館学芸員)

ナビゲータ:石崎尚(当館学芸員)


「山口薫展」について、同展を企画、担当された定松さんに山口の作品や、展覧会のコンセプトについてお聞きしました。



PLAY(赤い三角印)をクリックして再生してください。


ご利用方法について


眩い黄金の中尊寺金色堂の諸尊


現在仙台市博物館で特別展「平泉~みちのくの浄土~」が開催中です。

この展覧会は、その後福岡市博物館に巡回し、来年の3月14日~4月19日には世田谷美術館で開催されます。

先日、仙台市博物館の展示を拝見しました。展覧会場には、なんと清衡、基衡、秀衡の三壇のうちの西北壇に安置されている、本尊阿弥陀如来、観音・勢至菩薩、地蔵菩薩六体、持国・増長の二天の全部で十一体の諸仏が揃ってお出ましくださっています。

現地の金色堂では右奥に安置されていて、遠くからしか拝観できない国宝中尊寺金色堂西北壇壇上諸仏(写真)を、この展覧会では間近で接することができます。

阿弥陀三尊に加え、行者を煩悩から守る二天、そして仏教の六道輪廻の世界からの救済を果たす六地蔵菩薩と、極楽往生を導いて下さる諸仏がこれだけ一堂に揃う構成は中尊寺独特なものです。

十一体の黄金の光をはなつ仏様たちの荘厳な世界は、藤原三代の「浄土」への並みならぬ祈願の深さを感じます。


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