Ars cum natura ad salutem conspirat

カテゴリー:ライブラリー


映画=創造の現場


「映画ってなんだろう」にも多くの答えがあると思うのです。

「自分ってなんだろう」「生きるってなんだろう」「美術ってなんだろう」という問いと同じように。

それに対するひとつの答えとして「映画=創造の現場」は、今回の展覧会を楽しみにしていた私にとって、納得のゆく回答でした。


映画そのものというより、それを創る現場の人々、特に映画美術にスポットが当てられているのが今回の展覧会です。

作品が創られる時には、作者の存在は言うまでもなく重要なのですが、映画にはたくさんの人が関わっているため、そこには表舞台に上がらない多くの人々の熱意や技術や働きも込められているのです。


ライブラリーの図書を通して難波田史男の世界に触れてみる


2階のアートライブラリーでは、開催中の企画展「難波田史男の世界―イメージの冒険」展に関連する図書コーナーを設けています。今回は16冊を用意しました。


作家活動15年と聞くと長いとは言えない期間ですが、難波田史男は32歳で他界するまでに2000点もの作品を残しました。彼は日記を綴っていた時期があり多くの言葉も残しています。それらをまとめた本『終着駅は宇宙ステーション』(幻戯書房)からは、大変な読書家であった知的な姿が窺えます。自分の顔についてのコンプレックス、トーストが好きなこと、思いを寄せる女性についてのことなど、いかにも若者らしい記述もあります。絵を描き始める前には、この日記が自己表現の手段であったようです。


アートライブラリーより開催中の展覧会に関連する図書のご案内


当館2階のアートライブラリーでは、展覧会毎に関連図書のコーナーを設けていて、これらの本はお手に取ってご覧いただくことができます。


1階で開催中の企画展「松本瑠樹コレクション ユートピアを求めて ポスターに見るロシア・アヴァンギャルドとソヴィエト・モダニズム」展に関連した本として、コレクションのオーナーである松本瑠樹氏についての本やロシア・アヴァンギャルドの本などをご用意しました。

DCブランドのデザイナーとしてだけではなく、事業家としても活躍された松本氏は、絵画でも彫刻でもなく「時代を映す鏡」として、ポスターを蒐集しました。そのコレクションを収めた図録は、ライブラリーでゆっくりご覧いただけます。


アートライブラリーより 「ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展」 に関する図書のご案内


世田谷美術館2階のアートライブラリーでは「ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展」に関連する図書のコーナーを設けています。


本展覧会図録をはじめ、90年代に当館が日本側の幹事館として開催した3つのジャポニスム関連の展覧会図録など様々な図書が揃っています。

「ジャポニスムってそもそも何?」という方は、ジャポニスムをわかりやすく特集してある雑誌『芸術新潮7月号』を、また《ラ・ジャポネーズ(着物をまとうカミーユ・モネ)》をご覧になって、着るジャポニスムが気になった方は『モードのジャポニスム』を、ぜひ手に取ってみてください。


小説のなかの画家たち—「知られざる傑作」のフレーンホーフェル


18世紀のフランスの小説家、オノレ・ド・バルザック(1799-1850)の短編小説『知られざる傑作』(水野亮訳、岩波文庫)。美術ファンならご存知の方も多いはずです。1991年に公開された『美しき諍(いさか)い女』(監督:ジャック・リヴェット)はその小説を映画化したもので、カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞、また日本公開時に主演のエマニュエル・ベアールの大胆なヌードが話題にもなりました。


アートライブラリーでも素朴派とアウトサイダーズの世界が展開


2階のアートライブラリーでは、開催中の企画展「アンリ・ルソーから始まる 素朴派とアウトサイダーズの世界」のコーナーを設け、関連する書籍と音楽をご紹介しています。


これもGKの仕事です! 展覧会関連書籍コーナー


当館2階のアートライブラリーでは、開催中の企画展「榮久庵憲司とGKの世界―鳳が翔く」の関連書籍をご用意しています。


ライブラリーを彩るモノたち


世田谷美術館のアートライブラリーには意外にもおもしろいものがあります。今日はそのうちのいくつかをご紹介します。


 まず、立派なひげを蓄えて堂々と入口に立っている長身のおじさま。どこかチャーミングな彼は、アンリ・ルソー(1844-1910)の描いた《フリュマンス・ビッシュの肖像》(当館蔵)です。実際の身長182cmに合わせて等身大となっています。ライブラリーをご利用いただく皆さまのお手荷物について、ロッカーを案内してくれています。彼について詳しくお知りになりたい方は、ライブラリーで『世田谷美術館 紀要 第9号』掲載、遠藤学芸員の「アンリ・ルソー《フュルマンス・ビッシュの肖像》」をぜひご覧ください。


スタイケンの絵本『The First Picture Book』とそのあとがきを収録した『アップダイクと私』


ただいまスタイケンの展覧会「エドワード・スタイケン写真展 モダン・エイジの光と影1923-1937」を開催しています。プロ、アマ双方の写真家たちだけでなく、高感度でファッショナブルな若い人たちにも好評で、展覧会を見終わったあとにライブラリーに立ち寄り、スタイケン特集が載っている『装苑』を手にされている姿を多く見かけます。


発見?!アートライブラリー


「ここは、前からありましたか?」

ライブラリーにいらっしゃるお客様からそう声をかけられることがあります。

ライブラリーは美術館開館当時から、2階展示室出口を左方向へ進んでいただいたところにあります。こちらへは正面エントランスの階段を上って直接入室いただくこともでき、ライブラリーのみのご利用ももちろん大歓迎です。今日は、そんなライブラリーを少し紹介させてください。


アートライブラリーで対話を深める


世田谷美術館は今、企画展「村山知義の宇宙」が終了し、9月15日からの「対話する時間」展の準備を進めているところです。


2階奥のアートライブラリーでは展覧会ごとに関連した資料を用意しております。先日終了した村山展でも、来室された皆様に『Mavo』『構成派研究』『コドモノクニ』などの村山の資料を手にとっていただくことができました。そんな中、私が意外に感じたのは、牧野虎雄の資料のお問い合わせが、1件2件ではなかったことです。800点を超える多くの出展作品の中で牧野虎雄の作品はたった1点であったのに。じっくり鑑賞してくださったことが窺い知れると同時に、それぞれの見方がありおもしろいと感じました。ちなみに展示されていたのは、私が密かに慕っている和達知男の家の庭を描いた《花苑》という1枚でした。


小説のなかの画家たち—『ド・ドーミエ=スミスの青の時代』のド・ドーミエ=スミス


前回のトルーマン・カポーティの「無頭の鷹」に続いて、今回はJ・D・サリンジャー(1919–2010)の短編「ド・ドーミエ=スミスの青の時代」(De Daumier-Smith’s Blue Period)をご紹介します。


この短編小説は、作者の自選短編集『ナイン・ストーリーズ』に収められています。美術大学の学生時代にクラスの友人から薦められて手にした一冊でした。30年ぶりに今こうして新潮文庫(訳:野崎孝)を手にすると、水玉を配したシンプルな装幀に懐かしさを感じてしまいます。デザインは麹谷宏さんで、麹谷さんは後に無印良品を立ち上げるメンバーのお一人です。この頃の新潮文庫の海外文学はどれも装幀が素晴らしく、持っているだけで嬉しかったものでした。


小説のなかの画家たち—「無頭の鷹」のDJ


小説には魅力的な画家の登場する作品がたくさんあります。トルーマン・カポーティ(1924—1984)の短編小説「無頭の鷹」(The Headless Hawk)はそのひとつとして忘れることができません。1985年の夏、美術大学の学生だったときに、たまたま手にした雑誌にその翻訳は掲載されていました。訳者の村上春樹さんはこの小説との出会いについてこんなふうに記しています。


「個人的なことを言うと、僕が初めて英語で読んだカポーティの短編小説はこの『無頭の鷹』である。高校時代に英語の副読本に収められていたこの小説の抜粋を読み、その文章の比類のない美しさに打たれて、すぐにペーペーバックを買ってきて全文を読んだ。それからしばらくのあいだ熱病にかかったみたいにみたいにカポーティの文章を英語で読み漁ったことを記憶している。」


世田谷美術館アートライブラリー


こんにちは。アートライブラリーです。


美術館の休館に伴い、館内に併設されている図書室、アートライブラリーも皆さまにはご利用頂くことができず、ご不便をおかけしています。


私たちは、この期に資料の整理などを行っております。

膨大な資料を前に、非力さを痛感することもしばしばですが、根気よく続けていくつもりです。

再開時には、ご利用者の皆さまに、より使いやすく、より居心地の良い空間をご提供できるよう、スタッフ一丸となり取り組んでいます。


写真は、休館前、6月末のライブラリーの様子です。さてどう変わるのか・・・どうか、ご期待ください!


ティオリエ資料へのいざない


世田谷美術館では、現在、フェリックス・ティオリエ展を開催しております。


当館2階のアートライブラリーでは、ティオリエの関連資料を閲覧することができます。


ご近所図書館のご紹介


世田谷美術館の最寄り駅、東急田園都市線「用賀駅」から徒歩7分程のところに、世田谷区立玉川台図書館があります。

その図書館の一角に、世田谷美術館の資料コレクションコーナーを作っていただきました。


内井昭蔵のディテールを見つけて・・・


世田谷美術館では本日から、当館を建築した内井昭蔵の展覧会が始まりました。


内井昭蔵は世田谷美術館を建築する上で取り入れたモチーフのひとつに“波”があると言っています。


MoMAの展覧会カタログ


世田谷美術館には、アートライブラリーで開架している約3,000冊の図書の他、学芸員の研究資料を収めた閉架の書庫があります。書庫には他館の展覧会カタログのほか、雑誌のバックナンバー、洋書などがあり、入手困難な貴重な資料も保管されております。


アートライブラリーへのご招待


当館2階のアートライブラリーでは、「日本の自画像 写真が描く戦後1945-1964」展に合わせて、関連資料のコーナーを設けています。


あわせて近年開催された他館の写真展カタログなどをご覧頂くことが出来ます。

アートライブラリーは、2階収蔵品展の出口を出てすぐ。


どうぞお気軽にお立ち寄り下さい。


アートライブラリーに取材がきました!


先日、世田谷区立中央図書館の方が、取材のため当館のアートライブラリーにやってきました。

中央図書館が発行している『ざ・ちゅうおう ぷれす』で、当館のアートライブラリーを紹介していただけるそうです。世田谷区の中で、美術書を中心に揃えている図書室は、他にないと思います。この特殊性を生かし、これからも多くの方々に興味をもって利用して頂けると嬉しいです。


ちなみに『ざ・ちゅうおう ぷれす』(第60号)は、11月上旬の発行だそうです。


アートライブラリーのご紹介


今回は、アートライブラリーについてご紹介します。

世田谷美術館の2階には、アートライブラリー(美術図書室)があります。

皆さん、ご存知でしたか?

2階の奥まったスペースにあるため、その存在に気づかないでお帰りになる方も多いと思います。


アートライブラリーには、美術に関する図書や雑誌、ビデオ・DVD、および当館で開催した展覧会カタログ等があり、誰でも自由に無料で閲覧・利用することが出来ます。


展覧会に合わせた、関連資料のコーナーもあります。

1階企画展『世田谷時代1946-1954の岡本太郎』、2階収蔵品展『絵画が語る1945±15』の展示作品の中で気になる作品を見つけたら、是非、その足でライブラリーに立ち寄り、その作品を描いた作家について調べてみるのは如何でしょうか?


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