Ars cum natura ad salutem conspirat

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向井潤吉と四季 秋


7月10日に開館20年を迎えた向井潤吉アトリエ館です。

第1期展「向井潤吉と四季 春/夏」には多くのお客さまにご来館いただきありがとうございました。20周年記念の作品の人気投票には1500人を超えるお客様がご参加くださり、それぞれのお客様の作品への熱いコメントに、ときには涙が出そうになり、あらためて向井潤吉作品の持っている力と一人一人のお客様との結びつきの強さを感じました。得票第1位の作品は秋に販売開始予定の「向井潤吉アトリエ館オリジナルカレンダー2014」の表紙を飾りますのでどうぞお楽しみに。また、投票結果については12月からの第3期展にて発表いたします。

立秋を過ぎましたが、まだまだ暑い日が続いております。今年も猛暑とのことですが、8月10日よりはじまります向井潤吉アトリエ館の第2期展「向井潤吉と四季 秋」にて、一足早く秋風を感じられてはいかがでしょうか。暑さの残る野分のころから枯色の晩秋まで、油彩・水彩作品が約40点展示されます。


≪野分けのあと≫[写真1]には夏の名残の濃い緑がいまだ残り、そして、今回の展覧会のチラシやポスターを飾る≪秋酣≫(「しゅうかん」:秋たけなわという意味)[写真2]には山の頂から麓へと順番に秋が深まっていく時間と秋の様々な色が一つの画面にあらわされています。そして、≪秩父枯色≫には、季節が秋から冬へと移り変わっていくのが感じられます。

今期は大きな作品の展示はありませんが、現場主義を貫いた向井潤吉画伯が、1階展示室に飾られている制作の様子を写した写真のように、現地で描きあげた作品ばかりです。


また今期は小企画「向井潤吉と手仕事」として、向井先生が手掛けた本や雑誌の表紙絵や装丁、向井先生がデザインした箔押しの帯[写真3]を展示しています。この帯がなかなかチャーミング。様式化された帆船が金銀の箔押しと線でデザインされたモダンな帯です。とても珍しい内容の展示となっておりますので、この機会にぜひお出かけくださいませ。心よりお待ち申し上げております。


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