Ars cum natura ad salutem conspirat

アーカイブ:2013年03月


閉幕間近!スタイケン写真展では「ザ・ファミリー・オブ・マン」展関連資料もご紹介しています


現在開催中の企画展「エドワード・スタイケン写真展」。4月7日までの会期も残すところあとわずかとなりました。


本展は、スタイケンがコンデ・ナスト社の主任写真家として撮影したファッション写真やポートレートの仕事を一堂にご紹介するものです。しかしスタイケンといえば、こうした商業写真界における成功もさることながら、若き日に傾倒した絵画主義的な写真作品や、後年、ニューヨーク近代美術館(MoMA)に写真部門長として迎えられてからのキュレーターとしての活躍についても広く知られるところです。後者の功績として最もよく知られるのは「ザ・ファミリー・オブ・マン(The Family of Man)」展の企画でしょう。アーヴィング・ペンやアンリ・カルティエ=ブレッソンらを含む、273か国の写真家たちによる503点の写真により人間の普遍的な営みをテーマに構成した展覧会は、1955年のMoMAでの開催を皮切りに8年間をかけて世界各国を巡回しました。


ライブラリーを彩るモノたち


世田谷美術館のアートライブラリーには意外にもおもしろいものがあります。今日はそのうちのいくつかをご紹介します。


 まず、立派なひげを蓄えて堂々と入口に立っている長身のおじさま。どこかチャーミングな彼は、アンリ・ルソー(1844-1910)の描いた《フリュマンス・ビッシュの肖像》(当館蔵)です。実際の身長182cmに合わせて等身大となっています。ライブラリーをご利用いただく皆さまのお手荷物について、ロッカーを案内してくれています。彼について詳しくお知りになりたい方は、ライブラリーで『世田谷美術館 紀要 第9号』掲載、遠藤学芸員の「アンリ・ルソー《フュルマンス・ビッシュの肖像》」をぜひご覧ください。


スタイケンの絵本『The First Picture Book』とそのあとがきを収録した『アップダイクと私』


ただいまスタイケンの展覧会「エドワード・スタイケン写真展 モダン・エイジの光と影1923-1937」を開催しています。プロ、アマ双方の写真家たちだけでなく、高感度でファッショナブルな若い人たちにも好評で、展覧会を見終わったあとにライブラリーに立ち寄り、スタイケン特集が載っている『装苑』を手にされている姿を多く見かけます。


開館10周年 清川泰次記念ギャラリー


洋画家・立体作家の清川泰次が、長年にわたり生活と創作の場とした住居兼アトリエを、世田谷美術館の分館として整備し、清川泰次記念ギャラリーとして開館してから、今年10年を迎えます。10周年となる2013年度の展示は、清川泰次(1919—2000)の足跡を3期に分けて紹介します。


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