Ars cum natura ad salutem conspirat

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語らいの時間


残暑お見舞い申し上げます。暦の上では立秋を迎えたとはいえ、まだまだ暑い日が続きます。向井潤吉アトリエ館の庭では、秋を待ちきれずに実を落とす青柿の姿がちらほら……。巡る季節に思いを馳せる今日この頃です。

さて、当館では8月7日より「語らいの時間」展を開催しております。武蔵野の面影がのこる庭に憩い、向井潤吉の作品1点、1点と心ゆくまで対話してみてはいかがでしょうか?

玄関を入ってすぐの展示室には、《遅れる春の丘より》がイーゼルにかかっています。未完となったカンヴァスからは、在りし日の向井の筆さばきや息遣いが伝わってくるかのようです。その先にあるのは、移築した土蔵を改装した展示室。後年の向井はこの部屋で行動展に出品する大型作品を制作しました。尊敬する画家コローにちなみ、「胡老軒(ころうけん)」と名付けた土蔵1階の壁には、コローをはじめ、ルノワール、アングルなど、若かりし日の向井がルーヴル美術館で励んだ摸写作品が並んでいます。


一連の摸写作品と対峙して並ぶのが、雨を主題とした作品群です。《雨後楢下宿》《微雨》《北国街道白雨》、いずれも雨去る街道を行く人々の後ろ姿が印象的です。

土蔵の2階の壁に、向かい合う形で展示されているのは《マタギの家》と《聚落》。マタギ発祥の地と云われる秋田県阿仁を描いた作品は、この夏からミュージアムグッズに加わったペーパーウェイトのモチーフにもなっています。


《聚落》は、山形の多層民家を俯瞰で描いた珍しい作品です。半年間豪雪の中に埋もれていた集落が、春から夏にかけて一斉に活気づく躍動感が画面全体にみなぎっています。


展示替えに伴い、ミュージアムショップではハガキの陳列も新しくなりました。水彩画の《晩夏》など、残暑見舞いにぴったりの絵柄もご用意しております。また、先月より販売を開始した吉野の葛餅は、「本葛入りで美味!」とご好評をいただいております。暑さの続くこの季節、冷蔵庫で冷やしてからお召し上がりいただくのがお薦めです。


職員一同、皆様のご来館をお待ちしております。


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