Ars cum natura ad salutem conspirat

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平面と立体


駅から徒歩3分という近さにあっても、そこは成城という土地柄、とても静かな住宅街の中に清川泰次記念ギャラリーは建っています。一見、ふつうの住宅と見間違うほどに閑静な成城の街に溶け込んだ佇まいは、それもそのはず、在りし日の清川泰次が、アトリエ兼住居として過ごした往時のまま、ほぼ同じ姿で訪れる人を迎えています。

天井高5mを超えるコンクリート打ちっぱなしのモダンなアトリエは、床に絵具の跡をのこしたまま、展示室として、変わらず清川泰次の芸術空間として今も生き続けています。


「何のまねごとでもない自由でのびのびとした画面、神経が隅から隅まで通っているのに、さりげない自然の出来あがり、シンプルさ、静けさ、大胆さ、細心さ、何んの写しごとでもない不思議な完成未完成の作品群に囲まれて、私の50年のアトリエ生活は毎日が新しい生きているよろこびと感動で一杯だ」                                      

                                    ―――――――――――――『清川泰次「平面と立体」より』


現在、開催中の収蔵作品展「清川泰次のアトリエⅡ」(12月2日[日]まで)では、平面上の絵画作品にとどまらず、3次元の立体作品においても、形・色・線のコンビネーションによって独自の抽象表現を探求した、清川泰次の立体作品に焦点をあて、絵画作品とあわせて25点をご紹介しております。


秋の一日、立体と平面という異次元の世界に具現化された、清川泰次のアートな世界を味わいにいらしてみませんか。


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